盛り場放浪記

花街を歩くことが楽しみな会社員による、酒とアートをめぐる冒険奇譚。

浅草ロック座12月 真白希実引退公演「with final」でグレイテスト・ショーガールの生き様を見届ける

色々な出来事があった2023年も終わりに近づいてきました。スト客はこの時期「どこで劇場納め/初めする?」なんて挨拶を交わし、各劇場の香盤や状況を細かくチェックします。休暇に入ったし遠征しちゃう?心ゆくまでプンラスもオツですよね。 先日、テレビ朝…

浅草ロック座9月新公演「まつろわぬもの」は中毒性抜群の和風ダークファンタジー

最近ストリップの話題で書いていないですが、観るたびに心は動くし筆を執りたくなるんですよ。アウトプットしていないのでぜんぜん説得力ないですね。週に何回も観劇したり遠征していたのは遠い昔、名前しか知らない踊り子さんも増えてしまいましたし、好き…

夏も韓国に行こう②チェジュ島の海と山よくばりフルコース

あんにょんチェジュ島。 波の音が目覚ましだった。昨夜はてっぺん過ぎまで飲んでタクシーでエアビーにインしたので部屋をよく見ていませんでしたが、オーシャンビューの本領発揮という眺めですね。あがる! 何度か泊まった新市街のホテルは夏で値段が上がっ…

夏も韓国に行こう①釜山・海雲台の絶景ビーチとブルーラインパーク編

あんにょん!4月に行ったばかりですが8月頭に渡韓してきました。年始のチェジュ航空セールで700円航空券を買っていたのです。毎年お盆休みは普通に働き、その前後で休みを取ってどこかに行く「ずらし旅」へGO。 前回の韓国旅行記はこちら。そろそろ韓国ネタ…

素敵な本を読めたらその日はオールオッケー!

「ごきげんは自分でつくるもの」。私の朝はこの魔法の言葉で始まる。 ずっと聴いているラジオ・J-WAVEの朝の声で知られる別所哲也さんの名言だ。平日毎朝の「J-WAVE TOKYO MORNING RADIO」のシメの言葉に使われていて、雨の日も風の日も、別所さんは明るいテ…

映画「TAR ター」を観たり、ビール日和を迎えたり

ツラかった。この世に救いはないのかと夜空を仰いだ。風を切ってチャリで駆け抜ける横浜・親不孝通りのネオンが目に滲みた。 映画「TAR ター」をシネマ・ジャック&ベティで観終えた直後の感想です。映画「怪物」も後味ニガかった(若干のエグみもあった)け…

また韓国に行こう②エドワード・ホッパーに会いにソウル編

後半のソウル編です。前半はこちら。 sakariba.hatenablog.com チェジュからソウルに入り、いつも通りノープランです。お買い物してもいいけれどこれといって欲しいものはないし、目的の展示は明日万全の状態で観たいので、午後はまったり過ごすことに決めた…

また韓国に行こう①チェジュ飲み会編

お久しぶりです。 今年の2~4月は忙しかった。例年、年度末と年度初めはバタバタしがちだが、コロナが落ち着いてきたこともあってか新しい仕事の話が続々と来て対応に追われた。需要があるうちが華。粛々とこなし、4月末に予定していた休暇は死守できた。…

世界は贈与でできている~バレンタインの必勝法

ちょっとした手土産を買いたくて、新宿で友人たちと食事するついでに高島屋に寄った。お相手に「オッ」と思わせるようなイカした手土産を買いたい時は伊勢丹一択ですが、今回はビジネスパートナーとの初対面で手ぶらはカッコつかないからという理由なので高…

韓国に行こう③美術館三昧&爆バイイングのソウル編

色々あって、4日ぶりのソウルに帰ってきた。(ここまでの道中は前記事参照) sakariba.hatenablog.com チェジュに行く前に東大門駅のコインロッカーに預けた荷物をピックアップして、またも東横インにイン。普段の国内旅なら選ばないホテルチェーン。もうち…

韓国に行こう②念願の釜山ビエンナーレ編

そんなこんなで、釜山に来た。(ここまでの道中は前記事参照) sakariba.hatenablog.com ホテルに荷物を預けて、釜山ビエンナーレのメイン会場・釜山現代美術館へ向かった。釜山も公共交通機関が充実していて、地下鉄とバスを使って大概の場所に行けた。 www…

韓国に行こう①行き当たりばったり済州島編

そんなわけで、久々の海外ひとりっぷで韓国に行きました。 目的は2つ。 ①行ったことのない韓国の都市に行く ②釜山ビエンナーレ2022に行く 今回は、スライドした夏期休暇をフルに使い7泊8日の1週間の滞在です。 行先と行程をどうするか。韓国自体は2019年に…

韓国に行こう⓪旅の準備はこんな風に編

2022年9月、遅い夏期休暇を取って韓国に行ってきました。その記事を書こうと思っていたのにあっという間に3ヶ月経ってしまいました。久々の海外だったので折角だし思い返して書いてみます。実はドバイも行きましたがそれは仕事だったため割愛。 まず、なぜ韓…

年末年始だらだら日記④

新年あけましておめでとうございます。年末年始ずっとお天気で気持ちがいいですね。 椎名林檎の「ジユーダム」聞きながら布団干したり、筋トレして過ごしています。 「太く長く行こう 人生まあ生きていりゃ いろいろあるけれど 幸せにならなきゃ 落込んだら…

年末年始だらだら日記③

もうタイムアップだ。2022年のうちに韓国旅行記を書いておくつもりだったのに。予定外のストリップ感想文に力を込めすぎました。諦めて新年に持ち越します。 今日読んだ本。読みかけ含む。今年の出物は、弘前のセレクト本屋で見かけて買って以来ハマった季刊…

渋谷道頓堀劇場12月結・ささきさち3周年で渾身の「ベッドイン・ショー」を目撃する

ストリップ業界において2022年はどんな年だったか。 デビューする踊り子さんよりも、引退された踊り子さんの方が多いと感じるようになったのはいつからだろう。4月16日に蕨ミニ劇場で火災が発生し、本日に至るまで臨時休業が続いている。現役のストリップ劇…

年末年始だらだら日記②

今日読んだ2冊は、小倉孝保さんの「踊る菩薩 ストリッパー・一条さゆりとその時代」と楠木建さんの「絶対悲観主義」。 踊る菩薩 ストリッパー・一条さゆりとその時代 作者:小倉孝保 講談社 Amazon 絶対悲観主義 (講談社+α新書) 作者:楠木建 講談社 Amazon …

年末年始だらだら日記①

今日読んだ2冊は、石神賢介さん「57歳で婚活したらすごかった」、xiangyu(シャンユー)さん「ときどき寿」。 57歳で婚活したらすごかった (新潮新書) 作者:石神 賢介 新潮社 Amazon ときどき寿 作者:xiangyu 小学館 Amazon どちらも面白かった。 「57歳で婚…

神奈川県民ホールギャラリー2022年度企画展「ドリーム/ランド」を観る

年の瀬。キリよく仕事納めが出来たので悠々自適の冬期休暇に入りました。この機会に積読を消化したり、朝から晩まで映画漬けになったり、昼間からストリップ鑑賞に耽ったり、溜まっていたブログ更新をしたりしようというワケ。 この機会に読みたかった本を20…

ナンバガ再解散ライブ「NUMBER GIRL 無常の日」(ぴあアリーナMM)に行った

またひとつ青春が終わりました。 いや、とっくの昔にアオハルとは無縁の人生なんですが。 追っかけているバンド、NUMBER GIRLが解散しました。(20年ぶり、2度目) numbergirl.com NUMBER GIRLことナンバガは日本のオルタナティブロックグループです。知って…

温泉、アート、食、遊園地。何度でも別府・大分を遊びつくそう

先日、別府に行きました。(1か月ぶり、今年4回目) 温泉が気持ちいい季節だからね。理由なんてそんなもんでいい。思い立ったが別府吉日。11月は結構忙しかったので、湯に浸かって頭カラッポにするためToDoを設けずノープランでGO。 大分空港からリムジンバ…

福富町「焼肉太田」「バー曇天」に行く

ある朝起きたら11月も半ばに入ろうとしていた。ついこないだ2022年に入ったばかりだったのに、いつの間にか夏が終わり、秋を迎え、ひとつ年を重ねていた。 出張や〆切仕事に追われていると、めくったカレンダーの枚数も忘れてしまう。楽しかったことしか覚え…

秘宝館ミュージアム「大道芸術館」に行く

10月頭、弁護士の知人からメッセージが入った。 「秘宝館ミュージアムが向島にオープンするんだけど行きませんか?」 ①秘宝館ではなく「秘宝館ミュージアム」?②なぜ向島の地に?③どうして貴方からその誘いが?もしかして隠れた秘宝館マニアだった? と3つ…

東京国立近代美術館「大竹伸朗展」に行く

好きな作家は数多くあれど、「個展やるって」と聞いたら居ても立っても居られなくなってしまい、口からヨダレを垂らして駆けつけるくらい惚れている現役のアーティストはそんなに多くない。 そのひとりが、大竹伸朗。コロナ前にやった個展は、熊本市現代美術…

ネットの海に投げたメッセージボトル

更新滞ってましたが元気に生きています。最近ブログアクセスがちょいちょい上がってるな~なぜだろうな~とボンヤリ思っていたら、Twitterなどで呟いていただいていたのですね。感謝。リアルタイムのリアクションだけでなく、こうやって時間を超えて見つけて…

3年ぶりに制限解除のゴールデンウイーク、金沢・富山・長野をハシゴしてみた

NHKによると何の制限もかかってない大型連休は3年ぶりだそうだ。新幹線指定席の予約は去年の3.8倍。体感としてもみんなお出かけしているみたい。何年も我慢を強いられて行けなかった場所、会えなかった人がいる。そりゃ出かけるだろう。誰だってそーする。私…

目[mé]の《Life Scaper》を思い切って購入した話

でかい買い物をした。買うまでに、私にしては相当悩んだ。まる一日。 それに出会った時、値段も考えずに「これ欲しい」と思った。「生涯、生きていく道しるべが一つできるかもしれない」と直感した。お値段を聞いて躊躇した。年収の〇分の1、お家賃の〇か月…

変態礼賛映画「TITANE/チタン」を観た

「私は今、一体何を観ているんだ…」 横浜ブルクの空いたレイトショーで唖然としながら、時にスプラッタなシーンから目を逸らし、ブラックユーモアの効いたシーンでクスリと笑い、音楽と光と女体に興奮し、ラストには何故か一粒の涙を零した。何から何まで理…

春の夜に想う「あの日」のこと

丘の中腹、人っこひとりいない住宅街をずんずん歩く。いい感じにお酒が回った身体がじわり汗ばむ。昼間は初夏を感じる陽気だった。21時過ぎでも気温は下がり過ぎず、風もない夜。マスクをずらして胸いっぱいに空気を吸い込むと、鼻腔に甘い匂いが漂う。春の…

「ハウス・オブ・グッチ」と「フレンチ・ディスパッチ」を観る

時間が進むのが遅いんだか早いんだか。友達とLINEしてて「最後に会ったのが1年前…いや2年前だっけ?」「最初の緊急事態宣言が明けてからだからァ、2020年の夏くらい?」「そっか、コロナ禍になってもうすぐ3年か」と、時の流れをグワァっと感じることがし…