盛り場放浪記

花街を歩くことが楽しみな会社員による、酒とアートをめぐる冒険奇譚。

浅草ロック座2019年3-4月公演「TO」を観る(2回目)

「ストリップは楽しい!美しい!」声高に言い続けて数年。友人知人にも積極的に鑑賞を勧めているし、何なら初めて行く人のアテンドもする。今回は会社の大先輩かつ映画仲間のハンザワのオジキをお連れした。

「人生変わった――――」御年71歳のオジキは浅草ロック座を出てそう呟いた。ストリップはほぼ年中無休で、毎月違う演目が観られるし、毎日毎回の舞台もナマモノだから一回きり。「これから通わなくては」人生の新しい楽しみが増えたようでよかった。

初めてのストリップの感想を聞くため、近くの老舗酒場へ。ビートたけしや芸人たちが通った「捕鯨船」へ。

tabelog.com

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飴色にくすんだ店内に、カウンターの中央に鎮座する牛モツ煮のお鍋が湯気を立てて、周囲の空気をぼんやりとさせる。

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名物の牛モツ煮と鯨の刺身(さえずり)。熱燗でいきます。

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店内に所狭しと飾られたサイン、壁に直筆で書かれたあしたのジョーの丈。浅草の歴史的建造物!

よく煮込まれて味がしみたモツ煮、口の中でとろけるさえずりに舌鼓を打ちながら、真白希実さんや秋月穂乃香さんたち、踊り子さんがどれだけすごいのかを語った。オジキは早瀬ありすさんと星崎琴音さんが気に入ったそうな。史上最強のロリっ娘とボン・キュ・ボンのワガママボディ・・いいチョイスだ。

「一生懸命に練習を重ねて舞台に立つ踊り子さんたち、それを支えながらさらなる高見を目指す劇場、ストリップ文化を愛して応援するファン、そのどれが欠けても成立しない。今時珍しいくらいに幸せな空間だった」

まずは浅草に数回、お気に入りの踊り子さんが見つかったら彼女を追っかけて新宿や川崎や横浜、ロック座以外も気になり渋谷や上野や池袋、ますますお気に入りの踊り子さんが増えるから足を伸ばして蕨、遠征して大阪、地方興行を観に広島や道後温泉や小倉・・どんどん深みにはまっていってほしい。