盛り場放浪記

花街を歩くことが楽しみな会社員による、酒とアートをめぐる冒険奇譚。

「she is お花見蚤の市」で花冠を手に入れ、横浜橋商店街「酔来軒」に行く

土曜日、午前中ジム行って昼から渋谷へ。今日は渋谷区立松濤美術館の企画展「女・おんな・オンナ~浮世絵にみる女のくらし」の初日です。春画が出品されているぞという情報を聞きつけ、いち早く鑑賞に急いだ。松濤美術館は1月末の「終わりのむこうへ : 廃墟の美術史」展以来。

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松濤美術館へは、雨じゃなければ渋谷から歩いて行く。

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展示挨拶を読むに、もともとは春画展を開催する予定だったけれど、昨今春画展が多く開催されていることもあり、違った切り口で展示を組み直したらしい。春画オンリーの方が人入りそうなのに、松濤美術館の艶っぽい建築とマッチしそうなのに・・、と思いつつ。江戸期の女性たちのくらしの様々な面を紹介するというオーソドックスかつ広いテーマだけど、まあまあな展示ボリュームもあり楽しめた。神奈川県立歴史博物館や国立歴史民俗博物館所蔵作品が多く、こんな作品持っていたのねという発見もあった。

で、目的の春画は展示ラスト「第10章 色恋ーたのしむ」でまとめられ、2階の小部屋「特別陳列室」が18禁コーナーにあてられていた。展示する作品は、会期中3期に分けて入れ替えるらしい。春画以外の作品も前後期に分けて入れ替えるので、学芸員さん大変だな。先日のCHANEL春画の展示は作品も超一級品だけど、ケースから照明からあらゆるところにお金をかけていてものすごく良かったので、どうしても区立の展示環境は目おとりしてしまう。でも、作品は良い。

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喜多川歌麿《ねがひの糸ぐち(鏡台)》。「髪を結うまでお待ちなよ」鏡に映る女のつま先が美しい!ストリップでもそうだけど、つま先ってセクシーだよなぁ。

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勝川春潮《好色図会十二候(四月)》。春の陽気を慶び、窓を開けて情事を楽しんでいる。にこにこ幸せそうな2人の表情豊かなこと。

日常のなかにある性という視点だから、どの作品も明るく牧歌的。江戸期は今よりも性に対して大らかだったことがよく分かる。何より女性がみんな楽しそうで、こっちまでニッコリしたくなる。

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松濤美術館の建築、セクシーだよなぁ。流れるような螺旋階段、黒いビスチェとガーターベルトだけ身につけて、ルブタンのハイヒール履いて降りてみたいものです。

春画展を堪能して、原宿まで歩く。渋谷~原宿は電車に乗るより歩く方が多いのは、中高の時の名残だな。

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台湾のタピオカドリンクスタンド「鹿角巷THE ALLEY」はものすごい行列。上海では並ばず買えたよ!

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原宿VACANTに向かう理由は、女性向けカルチャーコミュニティ「She is」のイベント。かわいい雑貨やアイテムの蚤の市をするとのこと。

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おしゃれな女性たちが長テーブルに思い思いのお店を開いている。

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私の目当ては「花鳥風月lab」!生花を用いたアクセサリーをつくっている。

美容ライターの長田杏奈さんと、アクセサリーブランド「LAMEDALICO(ラメダリコ)」のデザイナー・小野桃子さんがコラボ。お二人で生花アクセサリーに挑戦するとTwitterで知り、駆けつけたというわけです。

白衣に身を包んだお二人は「科捜研の女」ならぬ「花風研の女」。ピアスかわいい・・と眺めつつ、気になったのは花冠!シロツメクサでティアラや首飾りをこしらえた少女時代を思い出しちゃうね。

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花冠とピアスを試させていただいた。長田さんに「しっくりきすぎ!前世で被ってた?」と褒めてもらった。

あんまり可愛いので花冠をお持ち帰り。せっかくなので1日つけることに。まさか28歳になって花冠をつけて原宿を歩くことになるとは思わなかったよ。

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イラストレーターのいとうひでみさんに「直感オーラ似顔絵」を描いてもらう。

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花冠をつけた人の似顔絵初めて~と楽しんで描いてもらった。オーラは薄紫とのこと。本人に不足している清楚さを表現していただいた。

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女性向けTENGAことirohaの販売もあった。最近はバリエーション増えたのね。友人用お土産購入。

花冠をつけて原宿ぶらぶらしてたら、ダーリンからお仕事終わったと連絡が来たので横浜に向かう。

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野毛の都橋商店街に来ると必ずこの位置から写真を撮る。角海老を入れて撮らないのは素人。

大岡川の桜でも見物しましょうと散歩。今年も一緒に桜が見られてよかったねぇ。

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シリーズ「角海老のある風景」。提灯と桜、遊覧船で季節感を表現。

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大岡川沿いの桜は満開。屋台もたくさん出ていてにぎやか。

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ほとんどが食べ物の屋台だけど、金魚すくいや射的のテキ屋も出ている。

にぎやかだけどそこまで混んでなくて、眺めながら歩くにはちょうどよい。「横浜橋商店街寄っていこうか」、前回のデートとちょうど逆コース。

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横浜橋商店街も新元号をアピール。

商店街は店じまいの支度中で、せっせとおかずを割引していた。パックのおかずいくつか買って帰りたくなる。夕飯どうしようか~と言っていたら、商店街を抜けたところに渋い中華料理屋があるではありませんか。

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広東料理 酔来軒」とあるがどう見ても民家を改装している。

こういう風情あるお店が大好きだ。迷わず入店。笑顔がすてきで愛嬌のある店員さんが迎えてくれた。

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味がある天井!中華料理屋というより近所の食堂的な雰囲気。

店内をよく見ると至る所に有名人のサインがあり、もしや有名店なのではと思いつつ、気になったメニューを注文。変わったメニューが多くて読み解きが楽しい。

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まずは餃子、イカのパチン炒め、ハチノスの炒めもの。

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迷わず餃子。肉野菜ギッシリでおいしい。好きなタイプの餃子だ!この店好き!

イカのパチン炒めは、おそらく茹でたイカにネギ油をパチパチかけたもの。ムチムチした歯ごたえと風味の良いネギ油が最高にマッチしていた。ハチノスも柔らかく仕上げられていて、味濃いめでビールのおつまみにぴったり。

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ボリュームたっぷりもやし炒め。気持ち程度に入った肉やニラがうれしい。シンプルな味付けでばっくぱく食べちゃう。

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何だろう?と思って頼んだ肉団子トマト。なんとミニトマトを肉で包んでいた。

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中華風茶碗蒸し。卵の中に、海老や椎茸、グリンピースやワンタンなどの中華食材たっぷり。宝探しのようで楽しい。

紹興酒のボトルもちょうど1本空き、満足。ふとテーブルの横を見ると、瑛太さんの写真があった。住友生命のCMのロケ地らしい。なんか見たことあると思ったら!

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店を出て、おいしくて安い、いい店見つけて嬉しいねぇと夜の散歩。この辺は風俗店も多くてリサーチがはかどる。

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本当にすっぴん女性が接客してくれるかは謎。

伊勢崎町のはずれのホテルに宿を決め、おやすみなさい。

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朝の光で見る桜もきれい。

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テナント全部風俗店という18禁ビルを発見。

せっかく早起きしたし、仕事でもするかなぁと会社へ。人のいないオフィスでの作業はなかなかはかどりました。