盛り場放浪記

花街を歩くことが楽しみな会社員による、酒とアートをめぐる冒険奇譚。

川崎ロック座9月頭~エアリアルチームショー「WAサーカス」

9月10日、川崎ロック座の千穐楽に行った。本当はもっと早く行きたかったんですが、出張のため後手後手に。牧野れいなさんの2周年&若林美保さんと秋月穂乃果さんのチームショーは見逃せないため、仕事もソコソコに川崎入りし、3回目から観劇。

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3回目はダブル進行で、美らかのんさん「デビュー作」、牧野れいなさん「朧(周年作)」、秋月穂乃果さん「ぽにょ」、若林美保さん「月」、桃瀬れなさん「蛍」、荒木まいさん「ふるさと」の演目。

穂乃果さんはいつ拝見しても地に足の着いていない可憐さ(褒めてます)で、お伽話の住人みたい。こないだ乗ってた浅草ロック座「Lovers」も新境地で格好良かったな。

ワカミホは新年のデラカブ以来で、2月に主演映画「プレイルーム」観たおかげで、久々にナマのご本人観てドキドキしちゃった。

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団鬼六の小説のヒロインのような、翳りのある美しさ。縛ってなくてもSMの薫り漂う色っぽいおねえさんです。「月」の衣装、中華襟のレオタードがよく似合っていた。動きや目線の置き方がとっても丁寧なので、1秒たりとも目が離せない。怪しげな照明もピッタリだった。

f:id:sakariba:20190911144657j:imageワカミホ「プレイルーム」Tシャツ着て準備バッチリな筆者。

さて、見所は前代未聞のチームショー「WAサーカス」!観る前は「和」?「輪」?と考えていたんですが、答えは「若林」のWと「秋月」のAでした。

現役踊り子さんのなかでも特にエアリアル技術の高さで知られるお2人夢の共演。どちらもラブ♡な私得の企画です。以下、楽日4回目(通常進行)の感想です。

*ネタバレあります。記述に問題があればご連絡ください。

 

♪1曲目〜チームダンス

板付スタート。舞台天井には1本の長い白いシルクが吊られている。床に垂れた左右のシルクを毛布代わりに、2匹の猫が眠っている。キュートな白猫・穂乃果さん、セクシーな黒猫・ワカミホ。ピッタリとしたボディタイツの上に、それぞれ白と黒の下着を付けている。軽快な音楽とともに猫たちは目を覚まし、シルクを使って舞台で遊び始める。サーカスがはじまる!もうね、画がすごい。にゃんこポーズをする2人の破壊力たるや!きゃわわ!

 

♪2曲目〜チームエアリアル

白猫と黒猫は、1本のシルクを器用に分け合って登り、お互いの身体を支えながら、シルクの上下や左右を軽快に飛び回る。最初に、黒猫が白猫の脚を持って宙に放った時、白猫は完全に身体を預けていて、勢いよく回った。互いに信頼していないとできない動き。川崎はそこまで天井が高いわけではないし、エアリアル時の舞台幅がものすごく広いわけではないので、空間ギリギリを攻める動きの連続を、息を飲んで見守ってしまう。難易度の高い技が次々に繰り出され、その多くを2人が「手をつないで」いたのが感動的だった。涙が出る。

 

♪3曲目〜ワカミホ ソロダンス・ベッド(4曲目かも?飛ばしてたらすみません)

白猫が一旦ハケ、黒猫のソロ。ゆったりと下着を脱ぎ、赤いボディタイツのみに。タイツのお股部分に穴が空いていてセクシー。シルクで空中浮遊をして、盆に移動。タイツの上半身を脱いだ状態でソロベッド。ワカミホの鍛え上げられた肉体美がまぶしく、特に僧帽筋三角筋の躍動に惚れ惚れ。豊かなおっぱいも大胸筋に支えられてツンと上向き。同じ女性として尊敬する身体。どうやったら維持できるんですか・・あんなにラーメン食べまくってるのに!

 

♪4曲目〜穂乃果 ソロダン

穂乃果さんのソロ。猫耳を外し、ピンクのボディタイツに着替え、青いフード付きの衣装を羽織り、髪の毛をおろし、黄色い縄紐を持っている。「引っこ抜かれて食べられる」ゲームの歌でコミカルにダンス。脚立で天井に赤いロープ(脚をかけるタイプ)を設置し、見事なエアリアルを披露。空中にいる穂乃果さんは、まるで重力など感じていないかのように優雅に微笑むので天女みたい。ステージにシルクとロープが並ぶ光景が贅沢。

 

♪5曲目~穂乃果 ソロベッド

アニメ版「少女革命ウテナ」の名曲(豆知識ですが、一定の年代の女性はこの曲を聴くと泣きます)。この曲は「女性ふたり」が潔くかっこよく生きていく応援歌のようなもので、チームショーにふさわしい選曲。ワカミホがウテナで、アンジーが穂乃果さんかな・・。盆で観客参加型の縄跳び(まわしながら飛ぶ)をし、然る後にすばやく自縛!脚で支えながら縄鎖をつくって、そのまま縄を使ってポーズ。穂乃果さん、細いんですけど相当鍛えていて、やはり上半身の筋肉が見所。回転盆での高速ポーズ切りはもはや名人芸!

 

♪6曲目~チームベッド

映画「ボヘミアン・ラプソディ」でも愛された名曲。ノリノリのロックサウンドでテンポ良く踊る。「WAサーカス」のチーム名にふさわしく、サーカスの曲芸のように常人離れした柔軟性を魅せる。言葉では表しづらいんですが、ダブルL/ダブルしゃちほこ/ダブル脚上げ/穂乃果さんが片脚をワカミホに載せ、片脚を持たれた逆立ち状態でポーズ/穂乃香さんとワカミホが背中を合わせ、ワカミホ側に身体を載せた状態でV等。観たことのない、というか難しすぎて出来ない技ばかりで、呆然としてしまった。すごいのは、単に技術が高いだけじゃなくてとっても美しくエロい♡こと。かつ2人がものすごく楽しそうなのが良かった。今週だけじゃなく、また観たい!と強く思いました。大変だと思うのですが、ぜひ。はー、良かった。ブラボー!

 

今回のチームショーにあたり、ワカミホは「ストリップで誰もやったことのないことをやりたい」とブログで決意表明していた。何度も深夜のレッスンを重ね、本番中も試行錯誤を繰り返していたみたい。そのおかげで、ぶっ飛ぶくらい最高なチームショーが完成した。エアリアルのさらなる可能性を感じたよね。つくづく、2人のプロ意識や向上心、サービス精神に拍手です。

ポラ着のチームショー用お揃いの前掛けも素敵だった。「魅惑のストリップショウ」と書かれた特別製。「WAサーカス」用シールもバラエティ豊富で、シール職人さんたちにも感謝です。

ラストのオープンも楽しく、元気に、エロく!空中戦・地上戦ともに挑戦し続けた10日間、おつかれさまでした♡