温泉、アート、食、遊園地。何度でも別府・大分を遊びつくそう
先日、別府に行きました。(1か月ぶり、今年4回目)
温泉が気持ちいい季節だからね。理由なんてそんなもんでいい。思い立ったが別府吉日。11月は結構忙しかったので、湯に浸かって頭カラッポにするためToDoを設けずノープランでGO。
大分空港からリムジンバスで別府駅に直行して、ちょうどお昼時だったので「手打ち蕎麦にはち」へ。ミシュランビブグルマン掲載店らしい。
「桜えびおろしそば(辛味大根)」(1500円)おいしかった。ちょい飲みセットも魅力的でしたが、このあと温泉行くので昼酒はがまん。店内は和の香りただよっていて素敵だった。「薬師寺そば」が気になって、鎌倉の薬師寺関係あるのかと尋ねたら、薬師寺さんという常連さんがよく頼むメニューだかららしい。そういうローカルさが別府らしくて好きだ。
さてどうしようかな。1か月ぶりの別府。何も下調べをしてきていないし、こないだアートマンスは終わったばっかだし、大分県美、大分市美にも先月行ったばかりだし、別府市美は休館だし。
こういうときは、あそこで情報を仕入れるにかぎる。
「にはち」のすぐそば、歩いて30秒ちょいの「SELECT BEPPU」へ。ここは別府のまちのセレクトショップ。おいしいお店、たのしいイベント、地域の人ならではのおすすめ旬情報を常にキャッチアップしている。(と、宣伝しまくると中の人たちが謙遜してしまうので、行った際はさりげなく聞いてみましょうね)
こんな感じに。
「どうもー、最近変わったことありました?」
「おかえりなさーい。そうですねぇ、鉄輪に『地獄温泉ミュージアム』がオープンしましたよ。去年のin Beppuが企画展で紹介されています」
まじか!それは行かなきゃ。ミュージアムと名のつく施設は古今東西足を運びたい。やっぱりここで聞いてよかった。
すかさずチラシラックも確認。明日からトキハ別府店で「東アジア文化都市 2022 大分県」の展示が始まるとか、清島アパートの人の展示が始まるとか、大好きな「よつめ染布舎」のワークショップの案内とか、ビビっと刺さる情報をたくさん拾えた。
こんな風に、まちの発信基地&特別なお土産が買えるショップが常に動いているってすごい。ありがたい。
予定をざっくり組み立てた。
まずホテル「アマネクゆらり」に荷物を預けて、バスで明礬温泉に行き、温泉入って、歩きかバスで鉄輪温泉に移動し、地獄温泉ミュージアムを見学し、温泉入って、19時までに別府に帰ってこよう。なぜなら19時すぎにごはんを予約しているから。
さくさく行動。定宿の「アマネクゆらり」(隣接する「アマネクイン」はビジホとして使い勝手最高)は駅・バス停・まちなかにすぐアクセスできる便利な立地で使い勝手がいい。
よし、向かうは別府八湯の中でもとりわけ薬効が高いと称賛される明礬泉。ちょっと離れているので訪れるのは2019年以来。明礬温泉に日帰り立ち寄り湯は色々あるけれど、せっかくなのでいちばん推しの「奥みょうばん山荘」に行っちゃおうかな。
https://okumyouban.kakurezato.com/
バス停「湯山」から徒歩10分くらい、坂道を登った先。湯の花をつくる小屋が立ち並ぶ。自然豊かで気持ちいい。
着いた。
奥みょうばん山荘のお風呂は全て貸切制。受付の建物に行き、空いているお風呂を案内してもらう。1人550円で1時間まで。室は全部で3室あり1人から利用できる。つまり、最高の泉質の温泉を、気軽にひとりじめできるのです。
ほんとは人に教えずに自分だけのいきつけにしたい名湯ですが、私が行けるのはせいぜい年に数回なのでぜひ色んな方に行ってもらって、応援してほしい。
受付のある館内は民家のようにアットホーム。日帰りだけでなく、宿泊もできるらしい。
ここが私だけの温泉に!!!
日によりますが奥みょうばん温泉のお湯は白濁していて、なんといっても湯の華の量が多い。硫黄成分を含む蒸気に地下水をブレンドすることで、このお湯を作り出しているそう。お客さんの「白濁した湯の華いっぱいのお湯に入りたい!」という欲求に応えるために日々データを取っていて、毎日、天候を確認しながら、今日はどのパターンで行くかを見極めているんだとか。曇りの日は濁りやすく、晴れた日は透けやすいらしい。
服を脱いでかけ湯をして、いざ。
はぁぁぁ~~~~~~♨♨♨♨♨♨♨♨
極楽とはこのこと。ちょうどいい湯加減、肌あたりの気持ちいい湯ざわり、カラッと乾燥した良い天気、ちょっと肌寒い気温、遠くで聞こえる鳥のさえずりと木々のざわめき、周囲に誰もいない解放感。
肩まで浸かったり、半身浴をしたり、外気浴をしたり、出たり入ったりを繰り返して1時間のんびり過ごした。人目を気にせずに気ままに文庫本を読むこともできる。
お風呂あがりのお楽しみ、地獄蒸し温泉卵と地獄蒸しプリンが受付で売っているので忘れずに。
プリンは120円と破格。明礬温泉では有名な「岡本屋」のプリン(330円)も超美味しいんだけど、カジュアルに食べられるここのプリンも大好き。
半熟の温泉卵(50円)はオーダーしてから作ってくれる。茹で具合が絶妙で、世界一美味しいんじゃないかな。かた茹ではテイクアウトして、翌日別府冷麺に入れて食べた。美味しかった。
奥みょうばん山荘が健在で良かった。また来ます。
のんびり過ごしたので、次の行先へはバス移動で時間節約。時刻表は奥みょうばん山荘の冷蔵庫に貼ってあるので逆算して動こう。バスは30分に1本くらいです。
鉄輪温泉に突如現れた「地獄温泉ミュージアム」。
「温泉が、もっと愛おしくなる」をコンセプトに、鉄輪温泉の歴史・文化・魅力などを次世代に伝える施設です。「アカデミック・エンターテインメント施設」を謳っているそうだ。設置主体は観光スポット「海地獄」らしい。
館内の内装がスタイリッシュで格好良かった。最近石積み流行ってるけど受付カウンターに使うの初めて見た。
鉄輪マップのイラストが可愛いしわかりやすい。まちあるきに役立つから配ってほしい。
展示構成。よく練られているし、映像や演出多めで気合入ってます。これが「アカデミック・エンターテインメント」か!床面映像で始まって期待感高め、写真映えしそうな空間で掴み、随所に体験を挟み、最後に大型シアターでまとめる構成が今っぽいなぁと思った。別府に今までなかったタイプの施設でいいね。
こういうトリックアート風写真も撮れるよ。
温泉場を模したシアターがニクい。風呂桶光るし。映像のCGも凝っていた。地獄蒸ししたどんこがぷりぷりつやつやで美味しそうだった。
シアターを出ると蒸気たっぷりの中庭へ。「目 in Beppu」思い出す光景。
ショップとカフェも素敵空間です。よくある観光地の(安っぽい&昭和っぽい)施設と違って、どこもハイセンスで写真に撮りたくなるミュージアムだったので驚いた。入館料がちょっと高め(大人1500円)なのも納得だわ。
ショップで売ってたこのジンジャースパイスシロップが激うまでした。カフェでも出してて、飲んで速攻ひと瓶買った。
今回は、企画展として「廣川玉枝による『地嶽祭』展 –地嶽ではぐくむ、芸術の源泉–作品展示について」をやっていました。
廣川さんは2021年-2022年にかけて別府で開催された芸術祭「廣川玉枝 in Beppu」で、別府に新たな祭『地嶽祭神事奉納』を創造したんですが(超面白かった)、その背景や実物資料を展示していました。
『地嶽祭神事奉納』で使用した神々の衣裳を始め、廣川さんが風土のリサーチのために蒐集した、別府にまつわる骨董品や絵葉書などを展示。これは貴重&必見ですよ!2023年11月30日まで開催しているので、ぜひ。
ミュージアムを出ると辺りは暗くなっていた。日が沈むのが早い。冬ねぇ。
鉄輪でも温泉に入ろう。お気に入りの「渋の湯」へ。地元のおばちゃまが「どっから来たん?」と話しかけてくれ、世間話をしたり。
バスの時間まで20分…もう1か所行けるね!と「すじ湯」をはしご。
いやぁポッカポカに温まった。バスに乗って別府に戻り、「アマネクゆらり」にチェックインして出かける準備をした。
「アマネクゆらり」はまちあるき・温泉ぶらりにピッタリなオシャレ籠を貸してくれる。水、ミニタオル、ポーチ、寒さ対策のインナーダウンを入れてちょうどいい。
今夜のごはんは、先月に山出さんが連れてってくれて大ハマりした割烹「春うらら」!
大将のおすすめコースで、その時に旬な地魚、地酒、地の野菜、地の肉などを組み合わせてもらえます。約2時間、料理上手であったかい大将、笑顔がチャーミングなママと濃厚なコミュニケーションを取りながら、大分をまるごと味わえます。
今夜はふぐ祭り!都内の料亭ならいくらするんだ?って量のふぐを、遠慮なくお腹いっぱい食べちゃいました。身がぷりぷり通り越してブリンブリンなの!なお、このふぐ刺しで2人前でした。
ビールで喉を潤した後は、ふぐのひれ酒で。も、濃厚で御出汁みたいなの。使うひれの量がとんでもないらしい。人生いち美味い。じょかに般若心経が書かれていた。
パンパカパーン!ふぐ尽くしナイト開幕です。ふぐ白子、ふぐ唐揚げ、ふぐ鍋。嬉しすぎて白目剥きそうなラインナップです。どれも最高。迷い箸をしてしまうほど魅力的。鍋のスープは魔法瓶に入れて持ち歩きたかった。白子をひとくち含んで、ひれ酒で追っかけて。濃厚な旨味と繊細な味が脳裏で爆発します。
豊後牛も出てきちゃうんですよ。刺しで食べられちゃうんですよ。あぶらが甘〜くて、口内の熱でとろけるよ。今回はお腹いっぱいで食べなかったけど、特製ハンバーグも地上一美味いです。
これから別府に来たらひと晩は「春うらら」だな。特にふぐコースは毎冬通おう、そう思った。
よし、胃が満たされたところで呑みに行くぞ。別府の夜は長い。
最初は「元町バー」に挨拶を。
https://www.instagram.com/beppumotomachibar/
インスタのストーリーに「大分来たぜ!」と上げると真っ先に「おかえり!」とメッセージをくれるマスター・ゆうたろう君。フルーツカクテルの種類が多いし、とってもリーズナブルだし、遅くまで営業しているので来別時はマストで寄りたい。
かぼすのカクテル、きんかんのカクテル。ここの店内で撮る写真は盛れるのでおすすめです。
https://www.instagram.com/bar_la_priere/?hl=ja
別府随一のオーセンティックバーへも。レアボトル煌めくバックバーを眺めながら、オーダーするカクテルを考える時間が好き。
よく飲んだ翌日の朝は温泉から。シャッキリ目覚めたら、「アマネクゆらり」自慢の朝ごはんで始めましょう。
和風、洋風選べますが、土鍋で炊き立ての白米が食べたいのでいつも和風を頼んでしまう。サラダ、蒸し物、本日のお魚、選べる小鉢、お味噌室。かなりのボリュームですがペロリと食べられますよ。
高級たまごの蘭王で卵かけご飯を。黄身が鮮やかなネーブルオレンジ色でハッとします。
食後も温泉へ。この日はいよいよもってフリーなので、ラクテンチに行ってみることにした。
駅前に、自転車の前カゴに乗って散歩する猫さんがいた。飼い主さん曰く「この子は小さい頃から散歩が好き」らしい。珍しい!器用にバランスをとっていた。
バスでラクテンチへ!
これまで、さんざん別府に足を運んでいるのにラクテンチだけは未体験でした。結論、行ってよかった!ファミリーじゃなくても大人も楽しめた。
キャッチコピーは「ゆりい・ぬりい・懐かしい!」。ゆるい感じが伝わってきます。園内はいたるところがレトロ感満載。1929年開業なので100周年が見えてきた。昭和、平成そして令和と、別府や大分の人間なら一度は訪れたことのある馴染みの場所らしい。古き良き昭和の世界に浸れます。
こんなふうに。
入園して最初にやるべき、ラクテンチ名物「アヒル競争」。8頭のアヒルのうち、どの色のコが一位になるかを当てるゲームです。1回150円。射幸性の薄い競家鴨です。
このコーナー自体が薄暗くて、はじめ営業してるのか不安だったけど、そのへんにいる人(影が薄くてスタッフか客が判別できない)に話しかけると、どこからともなくおじさんが現れて遊び方の説明を始めてくれます。(RPGか?)
「これからアヒルさんたちが1周するので、どのアヒルさんが勝つか考えて色を選んでね~。お前たち、顔を見えもらえ(一斉にこちらを向く)。お尻の具合も見てもらいなさい(お尻をこちらに向ける)。足もよく見てもらいなさい(小走りする)。回れ右、進むな(ピタッと止まる)」
おじさんとアヒルの掛け合いが面白すぎて、これだけで150円ぶんのモトは取った気がする。1等を当てると景品がもらえるそう。たくさんのお客さんと賭けたら楽しいだろうな。昔、1回のアヒル競争で1万円近く儲かったとか…。
どのアヒルが勝つかなんて、見ただけでは分からないので8分の1の運だめしなわけですが。
当たりました。
景品でアヒル型のシャボン玉をもらい、園内で自慢げに吹きました。
その後、恐竜に食われそうになったり、
パンダ号に乗ったり、
白いインド象に乗って飛んだり、
尻フェチが作ったであろうオブジェを見つけたり、(※帰京後、友人が制作者ということが判明した)
1人でフロッグホッパーの上下運動を楽しんだり、
園内いたるところにある謎のヌード彫像を探したり、
食堂で別府冷麺を食べたり、
別府湾を見渡せるビュースポットで街を見下ろしたり、
奇天烈な軌道で乗客を混乱させるフラワー観覧車にはしゃいだり、
カピバラやヤギなどの生き物を愛でたり、
全然怖くない安全な吊り橋を渡りながら「意外と楽しかったし、結構遊べるねー」と名残惜しく思ったり、
侮れない遊園地「ラクテンチ」でした。
2~3時間あれば十分楽しめます。なんと温泉もあってしっかり入りました。お土産コーナーがしょぼかったのでもうちょっと頑張ってくれたら買い物するのにな。年パスも販売していて、近所の人は孫連れて散歩しに来るのかなと思いました。私なら、毎日通ってアヒル競争の勝ち筋を掴みたい。
ホテルに戻り、マリーナ・ベップ・サンズこと「アマネクゆらり」のインフィニティプールとテントサウナで遊びました。屋上に温水プールがあって宿泊者は自由に入れます。要水着着(貸出もあるよ)。テントサウナは120度の蒸気で最高。水風呂と交互に入って整っちゃう。
まだ自慢げにアヒル競争の戦利品を首から下げています。
整った後はお腹が空きますね。「ふくや」でおでん食べて胃をあたためましょう。
別府でおでんといえば一番に「ふくや」が上がります。さっと食べられて美味しいファストフード、でもおでんダネが酒に合いすぎてつい長居してしまうスローフード。
実は私が入店した時はすでにいっぱいで座席がなかったんだけど、お客さんたちがちょっとずつ詰めて、奥から予備イス持ってきてくれた。ちょうど食べ終わりのおじさんが「俺もう出るよ~そろそろ次のスナックに行かなきゃ~」と言ってくれたし。「スナックは『満月』って店だよ。待ってるね~」と言い残して。
1軒目だし軽く4~5品食べて次行くところ考えようかな、と思っていたのに結局おでんコンプリートしてビールと純米酒も飲んでしまいましたよ。
満席だし新しいお客さん来たから席譲ろうとお会計したら、隣のおじさんが「次の店決まってる?近くにいいとこあるよ」と声かけてくれて、流れでそこに行くことに。(そのおじさんはまだ行かず、店に電話して席取っておいてくれた)
通りすがりの一般人が無料案内所役を買って出る街、別府…!
その店は、以前もひとりで行ったことのある酒場「くいしん坊」でした。
佇まいがシブくて好きなのです。チャキチャキ働くおねいさんたちが素敵です。
隣でひとり飲みしていたおじさん。鹿児島から、知人の結婚式で別府に来たらしい。息子さんが川崎で店をやってるとのことで、今度行ってみようと思う。
「くいしん坊」を出て、せっかくなのでさっき席を空けてくれたおじさんが行ったスナック「満月」に足を運んでみた。
カラオケで熱唱するおじさん。デンモクの履歴が演歌や昭和歌謡ばかりなのがよい。
美人ママも歌ってくれた。「満月」は3000円飲み放題歌い放題と良心的なお値段で、お客さんがみんな地元の方々で、ヨソモノにも優しくて居心地がいい。にしきのあきらさんが来店した写真もあった。
せっかくなので何曲か歌いました。明菜ちゃんや百恵ちゃんを。コロナ禍、人とカラオケに行くなんてしてなかったので久々に声出して楽しかったな~。
お、そろそろ予約の時間だ。バー「HELL」のケンゾーくんの2店舗目「TANNEL」に行こう。
https://www.instagram.com/tannel_beppu/
場所分かりにくいと聞いていたけれど、意外とすんなり行けました。竹瓦温泉の近くにこんな道あったんだねと。秘密基地っぽい入り口のデザインが素敵です。
写真の通り「TANNEL」はバーなのですが、「HELL」が初めてお酒を飲む若者が最初に行って楽しめる「大人の遊びの入り口」的なバーだとしたら、こちらは「よりディープに、まだ知らない大人の遊び」を求める人にピッタリのお店です。
レコードで音楽を聴く楽しみを知った人が、もっと高音質なスピーカーや音響システムに興味を持つように。
ロングカクテルを飲んでお酒の味を覚えた人が、もっと色んなスピリッツやウイスキーの味を知りたくなるように。
大学や社会に出て自分と全然違う考えの人と出会って仲良くなって、もっと深い話をして仲を深めたくなるように。
私は大学時代にバーでアルバイトして世界が開けた人なので、たまたまイイ店でイイお客さんたちに育ててもらったと思っています。一般的には義務教育までは親が子を育てるものだけど、それ以降は社会が人を育てるよね。遊び人の先輩たちが、後輩たちに遊ぶ方法と失敗の仕方を身をもって教える場は大事だなぁとしみじみ思いました。
ちょっと酔いがまわってきた頃合いですが、念願の「ヒットパレードクラブ」の最終回に行きました。
「ヒットパレードクラブ」は、オールディーズの曲を生演奏するライブレストランです。懐かしい音楽、歌を聴いて歌って踊れる別府の人気クラブ。全国からオールディーズファンが訪れるほどの人気だそう。
現在の入場料は女性3000円、男性3600円ですが、22時45分以降の入場は割引で安くなってる。バイキング方式で食べ放題・飲み放題。食事はパスタや唐揚げ、カレー、ドリンクはハイボールなどがありました。
バンドが登場すると会場が揺れるほど盛り上がる。わざわざドレスアップして来場するお客さんも多く、ステージ近くに行き踊りまくってました。かっこいい!
眺めてるだけのつもりでしたが、クールスの「シンデレラリバティ」がかかった瞬間、立ち上がって踊りに行ってしまいました。好きなんだもん…。
ボーカルのお兄さん(GENEさん)と写真撮ってもらいました。リーゼントが決まってるゥ!
いやー、昨夜は飲んで歌って踊った。この満足感を得るためには、遊ぶぞ!と決めた日の酒量は翌朝に残らないギリギリを攻めるのがポイントですね。別府の場合、温泉に入るとHPがフル回復するので問題ありませんが。
昨日まで好き放題遊びまわったので、最終日はアートに触れたいな。ということで、「東アジア文化都市2022大分県」事業の成果展を観にトキワ別府店へ。アーティスト・イン・レジデンスをした2名のアーティストの作品を展示していました。
手前の作品はコンクリで別府の建物を、竹細工で別府の湯けむりを表現しているらしい。このアーティストはどこの温泉に入ったのかなぁ、どこの道かなぁと想像する。
そんなこんなしていると、友人の利光さんが迎えに来てくれた。利光さんはアートで人生が変わった人で、アート版トキワ荘「清島アパート」のBBQで出会って以来仲良くさせてもらっている。今年書かせてもらったLIFULL HOME'S総研の別府のレポートでもインタビューに協力してくれた。
「おかえり~先月ぶり。今日はOPAMで清島の連中が展示してるからまずはそれ観て、山香町の『カタスミカイカイ芸術祭』のパレード観に行って、豊後高田の昭和のまちに行こう」
利光さんはアートに詳しいだけじゃなく、別府のツアコンとしても非常に優秀なのでいつも甘えさせてもらっています。土地勘のある車持ちじゃないと無理でしょ、この行程。
大分県立美術館(OPAM)の駐車場がやたら混んでると思ったら、ポケモン展目的のファミリーでした。子どもたちよ、清島アパートのアーティストの展示も観てってね!
アートで遊ぶ子どもたちに交じるアラサー。
大分市から杵築市山香町へ!向かう道中、全然違う互いの生活や職場の話をするんですがそれが楽しい。
山香町に着いたーと思ったら、虹色の装飾物に囲まれた全身青色のおじさんに出くわした。どう見てもアーティストですね。聞くと、本日のパレードを仕切る「レインボー岡山」さんらしい。第一町人が最重要人って、私たち持ってますね。
芸術祭の全貌を知らないまま訪れたけれど、利光さんがすぐにアート友達を見つけてくれるので、全体マップとおすすめアートスポット、パレードを含めた回り方を教えてもらった。人口約6000人の山香町民、みんなお祭りらしく浮かれた格好していて良い。
まちに点在する古民家や商店、旅館などが会場。杵築市山香町で育った写真家・甲斐扶佐義の写真と地元のアマチュア作家を含む、県内外の美術家の作品を展示していました。
お昼どうしよ~と参加アーティストにおすすめの店を聞いたら「店はないから、スーパーで惣菜買ってその辺で食べてるよ」と返ってきた。確かにレストランや喫茶店はなさそうだなと、まち一番の繁華街(スーパーとコインランドリーがあるのみ)に行くと、弁当屋があり、そこが定食を出していることが分かった。「肉まる」というお店だ。そこがすごかった。
あたたかい食事が取れれば十分というゆるい気持ちで入ったが、上の記事にある通り食いしん坊御用達の特盛めし屋だった。唐揚げ定食680円で、ごはん味噌汁お代わり自由、卵や漬物も食べ放題だった。
カウンターに座ったお兄ちゃんが「まんが日本昔ばなし」並みの山盛りごはんを2杯お代わりしていたり、部活後の飢えた男子高校生たちが御櫃をカラにしたり、コストパフォーマンスで言えば最高の部類に入る店だった。私はごはん1杯、利光さんは頑張って2杯食べた。このまま縁側で寝たくなりますね。
看板猫ちゃんがいた。
食後、慌ててパレード会場へ。ちょうどパレードが盛り上がっているところでした。レインボー岡山さんを先頭に、町民が手作りの仮面をつけて龍のお神輿を担いで練り歩いていた。
今まで観てきたどの芸術祭よりも小規模で手作り感に溢れていたけれど、どの地域にも負けないくらい面白くてあったかかった。
メイン会場の古民家や酒蔵も面白かったな。
日本最古の石造り沈下橋。川が増水したとき、水没する橋らしい。「龍頭橋」と呼ばれていた。さっきのパレードにも龍が出てきたので、きっと龍にまつわる民話があるんだろう。
川に降りて観察するのも楽しい。
足を延ばして豊後高田へ。昭和レトロな街並みの残る商店街は、色々な映画やドラマのロケ地としても有名。
むむっ、あっちの路地が気になる!と奥に進むと酒場があった。現在の町の規模からは想像できないくらい多くのスナックがありました。
唐揚げ食べ放題500円は安すぎだろう。山香町の「肉まる」といい、どうなっているんだ。
お好み焼き、今でも350円で食べられるのかな。
ナイトセンターは閉業していて廃墟になっていました。
「ドラえもん」でしか見たことがない「空き地に土管」というシミュレーションに思わずニンマリ。
リアル街並みが迫力あって満足してしまったので、観光施設「昭和ロマン蔵」はさらりと。
昔の校舎などが残されていました。豊後高田、今では移住促進頑張っているらしく、住みたい田舎ランキング10年連続ベスト3を記録しているそうだ。無償や格安で住居を提供したり、職を斡旋したり。チームラボのミュージアムもいくつか出来ていて驚いた。
帰りの飛行機の時間が近づいてきた。大分空港まで送ってくれる利光さんに最後のワガママ「ラスト温泉行きたい」と伝え、連れてきてもらいました。
国東温泉「スパランド真玉」は宿泊も可能で、立ち寄り湯400円でした。あったまったー!
お風呂上りにはすっかり日が暮れて、灯りの乏しい山道を通って空港に向かう道すがら、今日来たルートを復習しながら大分県(国東半島)の広さを実感しました。あんだけ車で走ったのに、ここまでしか行けていない。ここから先は行ったことがない。未知のエリアに思いを馳せ、来年はいつ来ようかなと計画を立てるのでした。ほんと、1か月くらい移住したいですねぇ。