夏も韓国に行こう②チェジュ島の海と山よくばりフルコース
あんにょんチェジュ島。
波の音が目覚ましだった。昨夜はてっぺん過ぎまで飲んでタクシーでエアビーにインしたので部屋をよく見ていませんでしたが、オーシャンビューの本領発揮という眺めですね。あがる!
何度か泊まった新市街のホテルは夏で値段が上がって1万円近かったけれど、エアビーは1泊5千円くらいでした。
キッチンつきってのがいいよね。市場でフルーツ買ってきて食べよー(と思っていたけれどずっと遊んでいたのでしませんでした)
バスタブはなくシャワーのみの海外仕様ですが夏は問題なし。1ヶ月くらいここで暮らしたい。
歩いてすぐの食堂で朝ご飯のコレグクス(韓国風豚骨ラーメン)。あっさりしたスープが飲んだ翌日にぴったりです。そして黒豚の肉がうまいこと。
今回もトルハルバンを見かけたら写真を撮るチャレンジをしています。石のおじさん、なんか癖になる顔してるんだよね。
昨日の友人に車でピックアップしてもらい、再訪・城山日出峰!前回はひよって諦めたけれど今回は山に登ろうと思い、覚悟を決めてきた。真夏なので人は前回より少ない。30℃超えの晴天で登山とか、正気の沙汰ではない。
チェジュ島のポンカン・ハルラボンジュースを回復ポーション代わりにゲットして、いざ登山!奥の方に見えているのがこれから登る山です。
まぶしいぜ。ちなみに暑いですが風が吹いておりカラっとしているので、日本よりは体感涼しいです。日本の夏は屋外に出る気すら失せるので、まだ動ける暑さ。
登山道というより階段なので登りやすい。汗だらっだらで、下を向くとポタポタ垂れる。でも振り返るとパステルカラーの町並みが広がるので、頂上からの景色をモチベーションに頑張れる。
登頂!30分くらいで登れました。夏でなければそんなに辛くないと思います。カルデラの風景は阿蘇に似ている。
登り切った達成感で景色がますます美しく見える。チェジュの海の色は釜山とも日本とも違う。
大好きなハルラボンジュースをゴクゴク飲んで、身体の細胞にチェジュの成分を行き渡らせる。地のものを現地で食べるのが旅の醍醐味。
何食べてもうまいモードで、アワビ粥をいただく。身体にいい味がする。チェジュの料理は韓国本土とは全然違っていて、全体的に素材感あって素朴、けれど再現不可能な深さがある。唐辛子もあまり使っていない。辛いもの苦手な人も大丈夫だと思います。
お土産でハルラボンピンバッチとシールをゲット。
灼熱登山のあとは、極寒の万丈窟へ。まるで交互浴のような旅程です。
万丈窟とは、世界遺産にも指定されている世界最長の溶岩洞窟で、年間通して気温が11〜12°に保たれている天然の冷蔵庫だ。
中は暗いので写真が撮りづらい。上着を着て歩いてちょうどいいくらいの気温。たまにノースリ短パンの欧米人にすれ違ってビビった。足場が悪く、水たまりが多いので歩きやすい窟でないと危険。勿論Tevaサンダルでいけました。最深部までは歩いて20分ちょいで、ひたすら洞窟が続く。歩くことに集中できるし涼しいしでマインドフルネスな時間でした。洞窟の解説で、ちょいちょい日本語あるので価値も何となく理解できた。
「次はどこ行きたい?」「海!美しいビーチを歩きたい」「OK!」
チェジュは電車がなく公共交通機関がバスのみなので、車での移動が一番便利。持つべきものは、現地の友達である。
「チェジュのモルディブ」として知られる咸徳海水浴場(ハムドク・ビーチ)に連れてきてもらいました。美しい翡翠色の海と真っ白な砂浜。こういうビーチに来たかったの!
かわいい浮き輪もたくさん。ナス型初めて見た。
SUPやサーフィンをする人は少なく、浅いところでぱしゃぱしゃ遊ぶ人が多い。海の家のような屋台はなく、アルコール販売もなし。治安が大変いいですね。
まさに海日和の天気だったので、キラキラ輝く水面がきれいだった。ビーチの奥のほうに行くと、ボートに乗るアクティビティがあったり、マーケットがあったりした。
ピンス(韓国かき氷)を食べてみたい、と言ったら連れてきてくれたカフェ。涼しい店内で、大きな窓越しにオルム(山)を眺めながらオルム型のピンス(抹茶ミルク味)を食べました。氷がミルクでできているのでマイルドでふわっふわ。甘さ控えめで、小豆をかけて食べると抜群においしい。日本のかき氷と全然違って驚きました。多分新大久保あたりでも食べられると思いますが。
夕飯は新市街の居酒屋で食べようと話していたので、車で戻りお店でみんなと合流。この日、彼らの友人のひとりがチェジュを離れるラストナイトだったこともあり、昼から麻雀大会をしていたらしい。写真に写っている彼らはすでに相当飲んでいるはずだが、顔色が変わっていないのがすごい。
キムチや肉を煮込んだ鍋。見た目ほど辛くなく、発酵の進んだキムチの酸味が夏にぴったりのおいしさ。(帰国後、賞味期限が少し切れて酸っぱくなったカクテキやキムチで鍋をつくったら再現できました。乳酸菌パワー)
ジョン(日本でいうとチヂミ)も。チヂミは材料を刻んで薄く広げて焼く料理ですが、ジョンは材料の形はそのまま、小麦粉と卵をつけてフライパンで焼く料理。いわばピカタのようなもの。チヂミは普段のおやつとしてもよく食べられるが、ジョンは祝日やお正月など華やかなお祝い事に欠かせないメニューらしい。
「ジョンとマッコリは親友なのよ(一緒に食べてみ、飛ぶぞ)」とのことで、チェジュの生マッコリをぐびぐび飲りながらジョンを食べる。素材のうま味と揚げ物のコクがダイレクトに味わえるジョンは、マッコリの清涼感にぴったり。
食後、カラオケに行こう!とのことで、彼らいきつけの店へ。海外でカラオケに行くのは初だ、英語で歌える持ち歌はないけれど、なんとかなるだろう…!
韓国式カラオケは色々なタイプがありますが、ここは日本のパセラと同じようなシステム。ミラーボールやLEDがだいぶ派手だけれど。そして彼らはノリがいいので、前に立って歌い、踊り、盛り上げるのがうまい。
韓国語をわからない私向けに、日本語の曲も入れてくれた。X JAPAN好きな彼が完璧に熱唱。あと「雪の華」はみんな日本語で歌えました。シティポップ流行ってるしどうかな、と「真夜中のドア」歌ったら大好評で、みんなで「Stay with me~!」と合唱。
カラオケ後はバーへ。
「私たちもいつか日本に行ってみたい」と言ってもらえた。もし来たらどこを案内しよう。東京もいいけれど、彼らには神奈川のいいところを紹介したい。渋谷スクランブル交差点とか新宿ゴールデン街より、野毛の都橋商店街。湘南や三浦の海で遊んだり、鎌倉で飲んだり、大きな老舗商店街を歩いたりしたい。いつか実現するといいな。
翌朝、ラストチェジュ。エアビーをチェックアウトして散歩がてら海沿いを歩いた。モーニングは「ボマル(보말)」という小さな巻き貝(日本ではクボガイというらしい)を使ったお粥にした。
龍頭岩(ヨンドゥアム)も近かったので、立ち寄ってお詣り。またチェジュに来られますように。
ちなみに今回の旅荷物はこれだけでした。カリマーのパッカブルリュック+無印のショルダーバッグ+モンベルの日傘+ノースフェイスの速乾パンツ+Tevaサンダルさえあれば、世界のどこでも行ける。
道頭洞虹の海岸道路で海にお別れを告げて…
おひるごはんは、やっぱオギョプサル!昼から飲んじゃお~
噛み応えあるジューシーな五枚肉を、地元の野菜やわらびスープと一緒に。サムギョプサル屋は数多くあれど、オーシャンビューの店は少ない。お値段も手ごろ。新市街から少し離れていますが、ほかの観光スポットとも近いのでおすすめです。
フライトまでの残り時間は、行ってみたかったD&DEPARTMENT JEJUへ。ナガオカケンメイはじめデザイナーが選んだ商品や文化をリデザインしているショップです。
カフェがおすすめ。チェジュや韓国の伝統茶を手軽に飲めました。ハルラボンのドライフルーツもおいしくて、ヨモギ茶と一緒にお土産に買いました。
店員さんたちが全員韓国ドラマに出てきそうな美形ぞろいでした。
こういうメニューのデザインも凝っている。韓国ってコーヒーを飲むカフェはたくさんあるけれど、伝統茶のお店は探さないとないよね。
チェジュ空港へ。釜山に戻ります。
エアプサンの機内はミストが出て涼しげでした。
離陸。窓際の席で、離れていくチェジュを眺めた。さっきまでいた街中が見えるとセンチメンタルになってしまうね。あのへんに、みんないるのか。
昨日行ったビーチが見えた。翡翠色のところ。十数時間前までいた場所を上空から見るのは不思議な気持ちになる。
楽しかったなぁと懐かしむ気持ちと、友達によくしてもらえてありがたいなぁと感謝の気持ちでいっぱいに。彼らが私にしてくれたように、私もひとに優しくしたい。これが利他の心ってヤツかもしれない。
釜山着。国際市場をざっとまわり、近況チェック。昨年より人出があってお店も元気そうでした。
色付けたらもはや別物だろう!
こういう発想面白い。しかし別に売れていなかった。
マッサージを受けて、夕飯は軽く海鮮チゲラーメンにしました。辛くておいしかった~。
ラスト韓国の夜は、やはりバーでシメたい。チェジュの友達におすすめのミュージックバーを聞いておいたので、行ってみよう。入口から雰囲気がたっぷりな店だ。
雑居ビルのルーフトップの店で、やたら庭のつくりこみがすごい。
店内はチルな音楽が流れている。カウンターに通してもらえた。店員は男性3名。全員異様に格好良く、韓国のモデルさんかってくらい男前だった。英語で会話できたので、店の仕組みを教えてもらったところ、注文はインスタのメッセージ経由らしい。なるほど、そうやって顧客情報をつかむのね。
シグネチャーの漢方カクテルをいただいた。おいしい。「City vacance」という名前だった気がする。まさに今夜の気分にぴったり。ちなみにバックバーには酒瓶だけでなく香水も並んでいた。昼は香水ショップとして営業しているらしい。かっこい~
iPadを渡され、好きな曲をリストに入れてねと言われた。「日本の曲も人気で、今はあいみょんとimaseが流行っているよ」とのこと。迷って、indigo la endの「夏夜のマジック」をリクエストした。音作りの天才・絵音くんのマジカルエモサウンドを釜山で流した。
「これ、旅人へのサービス。よかったら」とフルーツ盛り合わせをくれた。瑞々しくておいしかった。旅人に優しい国はまた来たくなる。自分の住む国に彼らが旅で来た時も、優しくされるといいなと思う。
翌朝、釜山空港から時間通りのフライトで帰国した。またいつか。
夏になると思い出す別れの歌も
今なら僕を救う気がする
今日だけは夏の夜のマジックで
今夜だけのマジックで