盛り場放浪記

花街を歩くことが楽しみな会社員による、酒とアートをめぐる冒険奇譚。

浅草ロック座2019年3-4月公演「TO」を観る

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浅草ロック座。お花の数はいつも通り。皆様ご苦労様です。

 

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実力派の揃ったいい香盤。

浅草ロック座3-4月公演「TO Time is over」を観た。TOって何の略だ?と思っていたけど、まさか、手塚治虫とは。前回公演「Dream on」での次回予告で、「鉄腕アトム」のテーマ曲が流れた時点でなんとなく予感はしていたけど。手塚プロからの許可はどうなっているのかな?公演内容書いたらまずいのかな?とかいろいろ心配だけど、とりあえず備忘録として。

◇オープニング

 ブラウン管のテレビに「鉄腕アトム」のアニメーションが流れて、手塚キャラクターが大集合!「ブラックジャック」「リボンの騎士」「ふしぎなメルモ」「マグマ大使」などのキャラクターに扮した踊り子たち。宝塚歌劇団などで手塚作品の公演あるのかもしれないけど、手塚先生も、まさか自分の作品がストリップになるとは思わなかっただろうな(笑)

1景.早瀬ありす

 「ブラックジャック」のピノコ。日本一ピノコが似合う成人女性、間違いない。合法ロリータ!BCGの跡すらキュート。黒目がちな瞳でニッコリ微笑まれたら好きになってしまう。アニメオマージュで、ベッドは大塚愛黒毛和牛上塩タン焼680円」で観たかった。

2景.浜野蘭

 「どろろ」の百鬼丸プロジェクションマッピングと息ピッタリの軽快なダンス、切れ味のいい剣さばき!男前なダンスシーンから一転、セクシーなベッドとのギャップにときめく。

3景.秋月穂乃香

 「ファウスト」の悪魔メフィストフェレス。穂乃果さんのエアリアルティシューを浅草で観たい!と常々思っていたので嬉しい。8mはある浅草の天井高は迫力満点。深紅のシルクと、セクシーすぎる全身網タイツ(お股部分に穴!)+コルセット、ゆるい巻き髪という最高のいで立ち。穂乃果さんの悪魔的な魅力が最大限活かされていました。エアリアルも素晴らしいパフォーマンスで、感動のあまり泣いちゃう。空中でくるくる回る彼女はいつもにっこり微笑んでいて、まるで天女のよう。役柄は悪魔なんだけど。

4景.星崎琴音

 「奇子」の奇子。トレンチコートの男性たちと絡むダンスシーンがエロい。奇子の退廃的なキャラクター設定と、琴音さんのミステリアス&グラマラスな魅力がマッチしていた。白い肌と艶やかな黒髪、成熟した無防備な裸体と引き込まれる瞳はまさに奇子

休憩

5景.藤崎茉莉花

 「ブッダ」のスジャータ(かな?)。ブッダの世界観をあらわす舞台美術が良い。妖精のようにキュートな彼女にこちらもニッコリ。

6景.牧野れいな

 「MW」の結城。ダンスが「ニーアレプリカント」の曲で世界観ピッタリ。スモークが毒ガスMWを思わせる。欲を言えば賀来博士との同性愛の絡みが見たかった。

7景.真白希実

 「鉄腕アトム」のアトム。タキシード姿の踊り子たちの華麗なダンスから一転、青いドレスでの優雅な舞い、絶品ベッド。きゅっとウエストが絞られたドレスは、腰から下が淡く透けていて、ツンの上向きのヒップから覗くTバックが何ともいやらしい。花道を抜け、盆の上でTバックの紐をするりするりと解き、ため息がでるほど美しいご開帳。そして立ち上がりの鮮やかさ!ああ、いいもの見たなぁ!明日も頑張るぞと思える。陶器のような肌、光に透ける髪、まつ毛の先から足先までスキのない完璧さ。美しすぎて拝みたくなるんですよね・・。

◇フィナーレ

 「火の鳥」。神々しい!ストリップも不死鳥のごとく何度でもよみがえってほしい。手塚先生の偉大さを改めて感じ、読み返したくなりました。手塚先生、喜んでいるだろうな。

観客参加型で盛り上がる演目はないけれど、ひとつひとつの演出が凝っていて見どころが多い。観たのは2日目だったので、今後ますます進化していくんだろうな。もう1~2回は見たい。

各景のテーマ選定について、なんの不満もないけれど、手塚作品のエロスの極みは動物(メスの獣)だと思うので、次回はぜひ動物ネタも見たい。

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浅草に変な店ができていたよ・・モザイク必要なやつでは。