盛り場放浪記

花街を歩くことが楽しみな会社員による、酒とアートをめぐる冒険奇譚。

関西に行こう④神戸、元町高架通商店街編

通称「モトコー」と呼ばれる、元町高架通商店街。JR西日本が耐震工事のため商店街に立ち退きを求めていて、反対する入居者とモメていると報道されているが、間もなく役目を終えようとしている。最期の姿を一目見に行こうと、関西最終日に神戸に足を伸ばした。

この商店街は、JR三宮駅からJR神戸駅近くまで続く、高架下の細長い商店街。三宮-元町間は既に一部耐震工事が始まっていて、モメているのは元町-神戸間。

kobe-motoko.com

神戸リサーチにあたり、村上しほりさんの『神戸 闇市からの復興:占領下にせめぎあう都市空間』を読んで事前学習した。戦災復興の原点となった闇市の発生から衰退までの軌跡を辿り、そこから新たな商業空間が根付き、また展開していく過程を描き出す労作だ。

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日本一長い高架下商店街も、今や日本一長いシャッター商店街

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立ち退いた店はどこに行ったのだろう。かつては賑やかだったであろうに、今では静か。

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薄暗い商店街。7番街はすでに工事が始まっており、いつまで見られるかわからない。

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ほぼすべて小規模平屋店舗で、2階部分が住居になっていると思われる。

大昔、仕事で神戸に行った際にモトコーで宿を取ったら、工事現場かどこかの作業員の簡易宿泊所だったという話を聞いたことがある。ドヤの役割も果たしていたのだろう。

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たまに店が営業しているところもあるが、基本的には営業終了している。

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耐震工事が終了したらモトコーはどうなるのだろう。オサレな商業施設になるのかな。

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こういうグラフィティはそのまま保管しておきたい。

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中古の電器屋が営業していた。パソコン・・ワープロ

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神戸に住んでいたことはあるけれど、モトコーに来たかは定かではない。

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モトコーを1番街まで歩いて出て、素敵なたたずまいの中華料理屋に出会う。

滅びの美学というか、昭和遺産というか。かたちあるものが無くなるのは寂しい。さよならモトコー、また逢う日まで

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とてもじゃないが恥じらいのある乙女は口に出せない商店街名。

ところで神戸の風俗事情はどうか。見たところ、店舗型は三ノ宮駅周辺にしかない。

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ピンク色の看板を見つけ、やや!と走り出す。

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店の名前を入れた玄関マットに惹かれる。

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ヘルス系店舗が並ぶ一角。飲食店の上にあるケースが多い。

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新旧店名がかぶっていて判別できない珍しいパターン。

さて、歩いたらお腹が空いた。神戸ときたら「ひょうたん」で餃子だろう。

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こっちは三ノ宮店。

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元町本店にて。油の煤けた店内が歴史を感じさせる。

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全国に餃子を配送できますよ、と。配送しようかな・・。

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ひょうたんの餃子は味噌タレで。ひとくちサイズがうれしい。ビールでも紹興酒でも。


神戸、日曜だけどあまり街中が混んでおらず、歩きやすかった。泊まりの観光客を大阪や京都に完全に取られていて、ゆっくりと下り坂をおりている印象だった。日帰りでプラリと寄る場所、横浜的な立ち位置だからか。でも、またひょうたんには来ないとね。