池袋ミカド劇場10月結~南美光さん引退興行に行こう
10月の終わりが見えてきて、ついにこの週がやってきてしまいました。そう、TSミュージックが誇る踊り子・南美光さんの引退興行です。
大好きな踊り子さんの1人なのでこのブログでも度々ご紹介しており、いつも勝手な感想を書かせていただいていましたが、引退のお知らせを見てから未だにブロークンハート状態が直りません。まだ心のどこかで「11月になってもどこかの劇場に乗っているのではないか」と思っちゃっているので始末に終えない。あっはっは、あと数日で会えなくなるというのにね。
しかし、そんなウダウダしていても時間というものは過ぎてしまうので、悩む前に会いに行こう!行ける時に劇場に行こう!が鉄則のストリップでございます。ということで、仕事終わりに時間を作って池袋ミカド劇場へGO。
【10月結ミカド劇場 香盤】(敬称略)
1.ちるちる☆いちる
2.栗鳥巣
3.六花ましろ
4.春野いちじく
5.南美光
これが引退興行でなければ、ストリップ初見さんにオススメしたいバラエティ豊かな香盤だと思う。正統派から最先端まで、可愛い系からキレイ系まで、あらゆる角度でキラキラ輝くプリズムみたいな踊り子さんたちが集結しています。
本記事の趣旨は、南美光さんの引退興行に行くかどうか迷っている方は絶対行こうね、ということを伝えることなので、各ステージの描写や感想は最小限に留めさせていただきます。ご了承ください。
1.ちるちる☆いちる
ハロウィン演目が某ネズミーランドの世界観みたいで、アトラクションに乗るような楽しい気分。1曲目の衣装は計算し尽くしたパンチラ神です。大きなかぼちゃのかぶり物がふよふよ揺れて面白い。実は、いつぞや彼女のベッドを初めて拝見した時に思った第一印象は「髪が多い!」なのですが、日本の古典では髪の毛が豊かな女性こそ最上の美人とされているので、日本人のDNAをくすぐる魅力があると思っています。どうやったらあんなにきれいに髪をカールできるのか、使っているアイロンが知りたくてたまりません。
2.栗鳥巣
「デスコ」「おそうじオバチャン」「社畜」の3個出し。
某深夜アニメにインスパイアされた演目「社畜」は、元ネタを知らなくても楽しめるし、ステージを観終わった後にキャラ名を検索してハマってしまうという番宣・・いやいや応援作です。
好きな作品や推しが出来ると周りに布教したくなるし、妄想や二次創作が捗るオタクあるある。鳥さんの場合、ストリップに仕立ててしまうんだから、それがとんでもないクオリティだからスゴイ。ヘアメイク・衣装・小道具・アクセサリーなどの創作&アレンジ力はこの業界ピカイチだと思います。オタクは、技術を持ったオタクに憧れる。
余談ですが、今年の頭に池袋ミカド劇場で鳥さんにオマン画(女性器に筆を差して観客の似顔絵を描く芸)を描いていただいたのですが、「その直後に恋人ができてぼちぼち結婚しそうです。オマン画の御利益のおかげです」と報告しました。鳥さん、小躍りして喜んでくださいました。
実際、オマン画を描いていただいた後に宝くじが当たるなどの良いことが起こる人、多いらしいですよ。皆さん、オマン画は金運アップ、恋愛運アップ、仕事運アップなど驚異的な御利益がありますので、機会があれば是非描いてもらいましょう。鳥さんのあそこは究極のパワースポットだと思います。(つまり鳥さんのお子様、小鳥ちゃんは超幸運の星の下に生まれたのですね)
なお、フリーペーパー配布や同人誌、うちわなどの物販もやっておられました。芸達者!
3.六花ましろ
お誕生日おめでとうございまっしー。抜けるような透明感がますます磨きがかってます。「魔女宅」「恋慕」の2個出し。「恋慕」は昭和歌謡な和装演目で日本人形のような美貌にマッチ。また少し痩せられたかな?和装を脱いだ姿がとても儚げで、思わず守ってあげたくなりました。
4.春野いちじく
「Wink」「ナース改改」「Halloween」の3個出し。「Wink」は望月きららさんからお借りした王道アイドル演目で、おっさんホイホイなイントロクイズが楽しい。眼の下の涙袋に赤いアイシャドウを濃いめに入れた、今はやりの「メンヘラメイク」が似合う。彼女はいつも衣装・小道具の組み合わせが秀逸なんだけど、特にランジェリーセンスが抜群だと思う。それどこで買ったの?とつい知りたくなるようなハイセンスな下着を身につけておられます。
5.南美光
識者によると、この日までに7周年作、11周年作、「春よ、来い」、「愛と欲望の日々」の4個出し。楽日までに2演目追加したいと仰っていましたが、果たして。
場内には、毎日通うファンの方、最後に会いに来た古くからの常連さん、引退前にひと目観ようといらした方、ふらりと立ち寄ったご新規さんなど、色々な層が集まっていました。彼女のステージ中は、ぐっと息を飲む音や、引退を惜しんですすり泣く声、舞台上の姿を目に焼き付けようとする熱い視線が交錯して、自然と場内の密度や湿度が濃くなる。
そんな雰囲気にのまれ、観劇する私も思わず手に力が入る。意識をステージに集中したいけれど、これまでの思い出が走馬灯のようにフラッシュバックしてしまい、つい視界がぼやける。見えるのは彼女の良いところや美しさばかりで、一所懸命に身体の線や影を追いかける。別れる前、恋人とする最後のセックスってこんな気持ちなんだろーか。なにもかも時間が足らない。
こんな観客席の葛藤なんて関係なく、舞台上の光さんはステージの世界に没入していく。時に涼しげに笑って見せたり、軽やかなステップを決めたり、難易度の高いポーズを連続して繰り出したり、いつものように濃厚なオナベを惜しげも無く魅せてくれる。これまで培ったものを全身全霊で表現して、1人の踊り子としての到達点を目指して芸の道を駆け上がっている。圧巻としか言いようがない。
ステージ後、誰も口を開けないような空気を払拭するように、光さんが明るく元気に登場。ポラに並ぶ1人ひとりに優しく声をかけ、たっぷり会話の時間を設けながらもテンポ良く対応をする。この誠実なポラ応対と絶妙な客さばきが、彼女のすごさのひとつでもある。目の前の1人に向き合うことはもちろん、並んでいる人や場内で待っている人たちも一緒に楽しませることができる能力を持った、優れた踊り子だと思う。
私の番になった時、手を振って喜んで迎えてくれた。「色々話したいことがあったのに、ステージ観たら全部吹っ飛んじゃいました」と正直に伝えたら爆笑された。「来てくれて本当に嬉しい。今までたくさん観てくれて本当にありがとうございました」とお礼まで言っていただいた。
結婚するかもと報告したところ、「人生の節目ってことですよね。私も踊り子として節目を迎えます。でも、これからもストリップを観に来てください。私、ストリップを観ると元気が出ると思うんです。場内に女性のお客さんがいると踊り子は喜ぶし、楽屋でも盛り上がります。あと、お誕生日おめでとうございます。ますますイイ女っぷりに磨きをかけてください。私みたいに〇〇〇(性的な隠語)とか〇〇〇(放送禁止用語)とか言ってちゃダメですよ。幸せになってください」と言ってくれた。この後ちょっと泣いた。
別のお客さんの対応をしている時、唐突に光さんが「今週、古いお客さんが来て、私のあそこがローストビーフに似てると言ったんですよ。みんなも、これからローストビーフを食べるたびに私のことを思い出すがいい!」と言い出した。なんとも恐ろしいローストビーフの呪いが発動した。これからローストビーフ丼食べる時、半熟卵をぐちゃっとする時とかに、よからぬことを考えちゃうじゃないか。
こんなこともあった。4回目のいちるちゃんのポラの時、彼女が「光姐さんに『オナニー引換券で』って言ってみて。すっっごいから!」と6回くらい言った。舞台袖にいた鳥さんも「オナニー引換券!あれはきよちゃん(=光さんの昔の芸名)にしかできない。見なきゃ損だよ」と言っている。
思いがけずパワーワードが飛び出してきた。「オナニー引換券」とは?客席全員の心がひとつになった。常連さんたちが「お前聞いてみろよ~」「いや、あいつに聞かせよう」とそわそわしている。
4回目トリ、光さんのこの日の演目が終わった後、たまたまポラ列の最前列に並んだ私はオナニー引換券が何なのか気になって仕方なかった。そこで、後ろにいた常連さんたちに「・・聞いていいっすか?」と確認し、快くOKをもらったので勇気を出して聞くことにした。光さんが登場する。
「2枚お願いいたします。オナニー引換券で!」元気よく言った。
光さんが笑いながら「それどこで吹き込まれたの。あ、いちるちゃんね。なんかね、TSミュージックの新しい伝統を作りたいんだって。これからTSの踊り子は引退するときに、楽日に『オナニー引換券』を配ることにするらしいよ。だから今日は無いんだけど、楽日に来たらあげるよ(笑)」と答えた。
というわけで、オナニー引換券の正体はまだ不明なものの、楽日に言えばもらえるらしいです。マジで気になりますね。ということで、オナニー引換券が欲しい人は楽日にも行きましょう!
ちなみに、引退記念グッズの数が足らなくなってきたので、この日は缶バッジを配っていました。引退興行はポラサインの量も半端なくて大変なはずなのに、色々趣向を凝らして思い出づくりをしてくださるので頭が下がります。
最後に、これからいらっしゃる方に。
今週、場内は終日にぎわっていて、立ち見になる可能性が高いです。平日の4回目など遅い時間は座席に空きが出る可能性もありますが、立ち見を覚悟して歩きやすい靴&荷物は最小限で臨んだ方がベターです。ソーシャル・ディスタンスは自分で確保しましょう。それと、場内が蒸し暑くなるので、体温調節がしやすい脱ぎ着ができる服装で行きましょう。参考までに、昨年の雛形ひろ子ちゃん引退興行の楽日4回目はサウナ状態になりました。今年はマスクを着用する必要もあるので、熱中症や脱水などに気をつけて行ってくださいね。押し進行で休憩時間も取れないかもしれないので、適度に外出のタイミングを設けて無理のない観劇をしましょう。
1人でも多くの方が、南美光さんの引退興行を見届けてくださいますように!