横浜ロック座と、狸小路「豚の味珍」に行く
横浜ロック座4月中公演の最終日駆け込み。鈴香音色さん目当て。香盤は須王愛さん、沢村れいかさん、雨宮衣織さん、鈴香音色さん、南まゆさん。
大阪の東洋ショー以来の鈴香音色さん、肉感的で大好き。扇情的なダンスがよく似合う。私は割と、スレンダーできれい系な方に惹かれる傾向があるのですが、お尻を鍛えている踊り子さんにはノックアウトです。ブルンブルン跳ねる音色さんのお尻に釘付けになり、「ケツ筋鍛えよう・・」そう思いました。
沢村れいかさん、浅草ロック座でよく拝見しており、こないだの「TO」も素敵でした。ご本人は明るくキュートで、握力が強い。握手のときギュッっと力強く握られて、ますます好きになっちゃった。この日のお客さんは南まゆさんファン(まゆんちゅ)が多くて、一体感を感じた。まゆんちゅ、若いお兄さんが多いよね。ポラタイムで踊り子さんがサインペンを忘れちゃって「誰か持ってない~~?」と聞いたとき、男性陣が一斉に鞄を探り、1番乗りの男性がサッとペンを差し出したのは驚いた。なんと5秒で!彼もまゆんちゅらしく、ストリップファンはサインペンを持ち歩くのかな?
紹介する店に偏りがあるのはお許しください。モツとか内蔵とかが死ぬほど好きなのです。一人飲みならば本店1階の戸を開け、カウンター空いてるかを確かめましょう。たとえ満席でも、女性1人は珍しいのか店内のお客に歓迎され、あれよあれよと1人分の席が用意されます。男性は分からん。
飲み物はビールもありますが、「やかん」(380円)を呑みましょう。その名の通り、やかんに入った焼酎です。大将(小川さん)が、やかんの中に入った宝焼酎(アルコール25度)をストレートでグラスになみなみ注いでくれます。もし、ストレートがキツイ場合は、カウンターに置かれた梅のシロップを注ぐことで甘くできるそうですが試したことはまだありません。
注文の仕方は簡単で、豚の部位をそのまま言えば注文が通ります。「足ください!」と言えば「豚の足」が出てくるし、「しっぽ!」と言えば「豚の尾」が出てくる。ツケダレとして、からしと酢と特製タレを混ぜ合わせ、豚肉に付けて食べるのが良い。初めてのお客さんには大将がレクチャーしてくれる。
この店は1~2杯呑んでサッと立ち去るのが粋。3杯以上は大将からストップがかかる。焼酎ストレートは後から腰にくるからね。
常連さんたちの顔ぶれも様々で、近隣にお勤めの人もいたりそうでなかったり。皆さんとても優しく、女好き。私も横浜に来たら絶対寄る店のひとつ。この日は2ヶ月ぶりくらいの来店で、ちょっと間が空いてしまっていた。呑み始めると、大将が「これ、預かってる」と冷ケースから封筒を取り出して渡してくれた。
最初私の写真だけだったけど、大将が「自分の写真は抜いといたんで・・」と言うので、「欲しい!!」とお願いして付けてくれた。2ヶ月間、冷ケースの中に写真をしまい込んでくれていた大将を思うと感謝しかない。
小川さん、還暦超えて、シブくて素敵なんだよ。私が常連さんたちに絡まれないよう目を光らせてくれていて、「この娘、おれの娘だから、むやみに話かけたり、指一本触れちゃなんねぇよ」と宣言してくれる。やはり男は60過ぎてからが本番だ。
2杯呑んで引き上げ。「次回は豚足かな・・もうすぐハチノス出るかな」早くも次回の来店が楽しみなのでした。
LIXILギャラリーと三菱一号館美術館に行き、立石で呑む
いま、東京駅近辺で面白い展示を観たいなら、LIXILギャラリー「吉田謙吉と12坪の家-劇的空間の秘密-」展に行くべし。吉田謙吉だれ?って人がほとんどな気がしますが、マルチな才能を持った舞台装置家です。ま、前知識はいいから銀座へGO。12坪、約40㎡の狭小住宅(家族3人の住居)にステージと観客用ホールつくっちゃったおじさんに出逢えます。
図録も買い、大々満足。ついでに歩いて三菱一号館美術館へ。「ラスキン生誕200年記念 ラファエル前派の軌跡」展へ。ラファエル前派展、3~4年に一度、大々的に開催するよね。また来てくれて嬉しいね。
いいもの観ました。夕方にさしかかり、ハンザワのオジキが柴又にいるというので、立石で飲むことに。
今夜もベロベロになって解散。立石という酒のワンダーランドに電車で10分で行ける我が家、すばらしい・・。
東京都現代美術館のリニューアルオープンに行く+下町酒場めぐり
♪夜風がしみる 屋台の隅で 熱燗二合の 手酌酒 ふた冬越えて 三年め 酔えば聴こえる くにの民謡(うた)――「三年め」歌:奥山えいじ
3年待ちました、何を?東京都現代美術館のリニューアルオープンを!
1995年の開館から20年を経て、経年劣化に伴う諸設備の改修と利便性の向上のため、2016年から約3年間にわたって休館していたのです。MOTへは毎企画展を観に通っていたし、大学生・大学院生時代にアルバイトやインターンや学芸員実習などでもお世話になった美術館。日本の現代美術ってオモロイなぁと気づかせてくれた場所です。さて、どこが変わったのかなぁ?
①エントランスカウンターの一新
②サインの一新
③木場公園側のアプローチを軸としたパブリックスペースの整備
④美術図書室の改装
⑤レストラン、カフェ&ラウンジに新店舗がオープン
⑥ミュージアムショップの再オープン
さて、「百年の編み手たち - 流動する日本の近現代美術 -」は企画展示室3フロア全てを使って、1910年代から現在までの新進気鋭な作品を紹介する展示で、かなりのボリューム。14章(!)もあるのにずっとテンションが変わらず、施設じたいはカジュアル感をウリにしているのに展示は「多い」「重い」「媚びない」姿勢がよかった。疲れたら休んでもいいよというスタイルなんだろうけど、一方通行動線だから途中でカフェなんかに抜けられないので、子どもには疲れるかもしれない。あと、学芸員さんによって担当章が違うのか、解説文のフォントサイズがちょいちょい変わるのが気になった。
館内所要時間は、展示だけなら2時間、建築やショップも見るなら3時間半、カフェに寄るなら4時間てところか。めちゃくちゃコスパいいですね。ちなみに私は、最初16時前に来たんですが、閉館18時の時点で企画展ようやく観終わったくらいでした。コレクション展に一歩も入れなかったので、翌日朝から行ってリベンジしました。
そんな2日目。午前中MOTたっぷり観て、次に向かうは清澄庭園!清澄白河に来てMOTだけで帰るのはもったいない。
3年前は、清澄白河に来たらMOTの帰りに「アートの最前線」とも呼ばれていた倉庫ビル「清澄白河ギャラリーコンプレックス」に行って、現在進行形で活躍している現代美術を観たものです。作品を収蔵するMOTと販売するギャラリーコンプレックス、両方行けるのは魅力だった。今はギャラリーは天王洲などに移転しちゃって、時代の移り変わりを感じます。
さて、下町エリアの魅力は酒場です。MOTに来たらみんな夕方どこに行く?おすすめは門前仲町と錦糸町です。両方電車でも行けるけど、徒歩圏内なので散歩も楽しい。
A 門前仲町
渋い佇まいをした酒場が多く、ローカル感を楽しめる。一時話題になった富岡八幡宮へも行ける。ラブホはない。
「だるま」はカウンターに座ると、自然と周りのお客さんとトークが始まる。この日は「だるま」に週5で数十年通うおじさん(もはや店員?)に出会った。門前仲町のおすすめ飲食店を教えてもらい、この日は「南光軒」へ。
B 錦糸町
錦糸町のいいところはラブホがたくさんあるから、帰りたくなくなっても大丈夫なところです。ゴマキの行ったラブホはどこだろう?場所によって治安が悪いけれど、楽しい歓楽街です。
おまけ 錦糸町のラブホテル
MOT、行きたくなったでしょうか。アートあり、自然あり、うまい酒場あり、変なラブホありの楽しい下町エリア、ぜひ一度お越しください。
「青べか物語」の舞台・浦安市郷土博物館に行く
かねてより行きたかった施設に行った。浦安を代表する楽しい施設こと「浦安市郷土博物館」。1人で行くより2人の方が楽しめると思い、アパートの上階に住む友人・福ちゃんを誘った。昨夜の別れ際に「朝から浦安のエンタメ施設に行くぞ!」と伝えたので、もしかしたらディズニーランドを想像していたかもしれない。そっちではない。御徒町から浦安は意外と近く、30分もかからなかった。
さて、大型テーマパークや湾岸の高層マンションなどで知られる浦安だが、かつては漁村であったことをどれだけの人が知っているだろう。高度経済成長によって海水の汚染が進み、1962年に漁業権の一部が放棄され、海面埋立事業が開始された。その後1971年に漁業権の全面放棄に至り、長く続いた浦安の漁業に終止符が打たれたのである。
川島雄三が撮った「青べか物語」(山本周五郎原作)を3月に神保町シアターで観た。埋立事業のすこし前、漁村だった頃の浦安(作品内では「浦粕」)をリアリティたっぷりに写しており、映画作品としても一流だけど、歴史の記録としても非常に優れた作品だった。ハンザワのオジキと一緒に観て、そのすばらしさを数時間語り合い、浦安市郷土博物館のことを教えてもらった。漁村だったころの浦安を再現した屋外展示があると聞き、絶対に行くと決めていた。
屋外展示場がかなり作り込まれているので、親子連れならディズニーランド並みに楽しめると思う(ちょっと言い過ぎ、でも無料だし)。しかしこの博物館は屋内展示もオモシロイ。私は屋外1時間、屋内2時間堪能した。
展示鑑賞後、エントランスの情報コーナーで映像を視聴しているとあっという間に時間が経つ。浦安のことをちょっとは知れたので、市内散策いたしましょう。
ぽてぽて歩いて浦安駅前。昼のビールが効いてきてウトウトしてくる時間。とりあえず電車に乗って、なんとなく水道橋で降りた。特に理由はないけれど、ちょっと前の「アド街ック天国」で特集されていたので。
福ちゃんが会社の福利厚生でラクーアの回数券もらえるというので、勢いでアトラクションへ。ジェットコースター乗ろう!
去年オープンしたお化け屋敷「怨霊座敷」へ。「お化け屋敷プロデューサー・五味弘文氏の演出とウルトラテクノロジスト集団『チームラボ』による映像演出で、ただ怖いだけでなく、お化け屋敷の面白さを追求した新しい恐怖エンタテインメント」らしい。
ホラーに小うるさい私としては微妙な出来。オペレーションが悪い、ビックリさせる装置に頼りすぎ、設定やキャラクターが怖くない、オチやヤマがない、といろいろ気になる。一番怖かったのは、前後の客と遭遇してしまった時で、「人間がいちばん怖い」という感想でした。フランス・パリのお化け屋敷「Le Manoir de Paris」は5億倍よく出来ていてトラウマ級に怖かった。45分間叫びながら走って逃げたのは初めてで、やっぱり人間がいちばん怖い。
体力ないのでアトラクションは3つで撤退。中高生の頃、朝から晩まで1日中遊園地遊び倒していたのが信じられない。小さいお子さんに付きそう親御さんがた、マジで労働お疲れさまです。
池袋ミカド劇場に行き、吉岡里奈ちゃんの新作絵画を買い、味坊鉄鍋荘に行く
ストリップ日和の好天だ。土曜の朝、起きて最初に思うことがこれでいいのか分からないが、今日の予定はストリップ観劇に決まった。ストリップ劇場は室内なので、天気が良かろうが悪かろうが関係ないが、劇場内に濡れた傘や服を持ち込まなくて済むのは意外と助かる。
向かうは池袋ミカド劇場。4月は好きなストリッパーが都内各地の劇場に乗っているので忙しい。しかし4月中(ストリップは10日毎に踊り子が変わり、1-10日は「頭」11-20日は「中」21-30日は「結」と表す)に入ったらまずミカドに行くと決めていた。2月結にニュー道後ミュージックで出逢った彼女、かすみ玲さんが乗るからだ。関西をはじめ地方巡業の多い方なので都内で乗るチャンスは逃せない。前からストリップ情報サイト「ストリップナビゲーター(通称ストナビ)」で巡業スケジュールを抑えておいた。
ロック座系列のストリップ劇場ばかりに足を運びがちなので、池袋ミカド劇場に来るのはまだ3回目。「ヌード専門館」と掲げられたいかにもらしい看板や外観と異なり、館内は清掃が行き届いていて綺麗。往年の常連客の多いアットホームな雰囲気で、初心者や女性に優しい劇場。SMイベント系には行ったことないのでそっちは分からない。
1回目と2回目を観た。(ミカドは1日4回公演で、入れ替え制ではない)かすみ玲さんは、初めて拝見した道後温泉での第一印象を上回る素晴らしさだった。ルックスの話からで失礼ですが、まず、スタイルが良すぎる。ほかにもスタイルが良いストリッパーはたくさんいるけれど、彼女ほど脚が長く、細く、真っ直ぐなストリッパーは見たことがなかった。最初アスペクト比がおかしいのかと思った。
スタイルの良さではロック座所属の鶴見つばさちゃんも好きだ。彼女の長い脚は心配になるくらい細くて長い。でもかすみ玲さんのおみ足は、なんていうか芯が通っていて生命感と安定感がある。10cmくらいのハイヒールでも楽々バランスを取っている。体幹を鍛えられているのだろう。ベッドで、天高く上げた片脚がスポットライトに照らされて輝いているのを観ると、あまりの美しさにゾクゾクする。きゅっと締まった膝下、ふくらはぎ、足首は彫刻作品のよう。ポーズのキレも良く、時間を止めたかのように微動だにしないのもすごい。たった数秒だってそのポーズはめちゃめちゃ筋肉を使うことを私は知っている。(同じようにポーズを決めようとしてもプルプル震える)
ミカドの盆は回らないけれど、床面にライトが仕込まれており、ストリッパーの裸体を薄いピンク色に染め上げる。かすみ玲さんは、なめらかな仕草で身につけている衣服や下着を脱ぎ、網タイツとハイヒールだけになる。網タイツ!場内にしあわせな空気が流れる。みんなの気持ちがひとつになり、もうみんなで飲みに行こうよ!という気持ちになる。誰とも話したこともないけれど。
かすみ玲さんは、言っちゃ悪いが顔が整ってるというわけではない。とても愛らしい顔立ちだとは思うけれど、当世モデル風の女性の顔(二重まぶたで目や口のパーツが大きく、鼻が高く卵顔)ではない。でもステージに立つとめちゃめちゃ美人に見える。それがすごいと思う。一重の流し目が涼しげで、ぽってりと厚いくちびるがセクシー。女優でも、美人が不美人を演じるのは特殊メイクや努力で見せられるけれど(「モンスター」のシャーリーズ・セロンや「いとはん物語」の京マチ子のように)、不美人が美人を演じるのは難しい。だから安藤サクラさんのように、演じられる対象の振れ幅が大きい女優に感心する。(「百円の恋」の変貌ぶりには目を剥く)かすみ玲さんはそういう魔法を使えるストリッパーだと思う。彼女の舞台は美しいし楽しいけれど、なによりも希望をもらえる気がする。
ポラタイムでご挨拶をした。あれこれ言うのは不粋なので、道後で観て好きになりました!とだけ伝えた。あとはサクッと心付け渡せるようになりたい。
閑話休題。ミカドに久々に来て気づいたことがある。客が面白い。ロック座のお客さんたちもアットホームで楽しいけれど、ミカドはもっとカオスだ。平均年齢は他館同様に高く、60-70代の男性ひとり客がほとんど(週末早い時間ということもあるけれど)。多くの人が若者っぽいキャップを被っていて、なぜシニアになるとみんな帽子を被るんだろうと不思議に思う。
一番驚いたのは、掛け声が許容されていること。ロック座ではあり得ない。歌舞伎の掛け声みたいに、言って良い場面と言葉に関する暗黙のルールがあるのかもしれない。
私の前列に座っていた、かすみ玲さんファンらしき男性(キャップを被った70代)は、彼女がダンスを踊り終わって音響と照明が切り替わるタイミングで必ず「玲ちゃん可愛いーー!」と絶叫する。そしてベッドでポーズを切るたびに「ヒュウ〜〜!」と掛け声をかける。雄叫びのようだった。通常、ポーズを切った時は拍手をするので、その代わりだろう。終演後はハケる際に「玲ちゃん最高ーー!」と。この日の香盤6人中、かすみ玲さんともう1人にだけ、同じように掛け声をかけていた。
ポラタイムは放送禁止用語が連発され、客たちが昂ぶる。まさか池袋の駅前でこんなことやあんなことが行われているなんて誰も思わないだろう。壁一枚隔てれば往来なのに。はてなブログから規制が入りそうでとても詳細には述べられない。ま、ミカドが立地するあたりは風俗店やラブホテルの多い歓楽街なので、どこも似たような状況か。
たっぷり満足し、原宿に移動。大好きなイラストレーター・吉岡里奈ちゃんのグループ展の初日なのだ。
彼女との出逢いは、銀座クリエイションギャラリーG8で開催された、 TIS「東京東 ー下町Discoveryー」展だった。(2017年8月)その後、「秋の熟女まつり」等を経て、吉原カストリ書房での個展「快楽天国・ピンクチラシと昭和お色気雑誌の世界」(2017年11月)で作品を購入した。
今日は「ザ・プレミアム平成ショー」というグループ展。新作も出されるというので初日に急ぐ。今や彼女は飛ぶ鳥を落とす勢いの売れっ子で、熱心なコレクターもいると聞く。『変態紳士』で知られる俳優の高嶋政宏さんもコレクターの1人だとか。
両方いいな~!欲しい!と迷いに迷い、《平成女学苑》はセットで買うべき作品だと判断し、《平成グリーンホテル》に。(《平成女学苑》バラ買いもピンクチラシらしくていいとも思う)
作品は展示会期終了後の引き取りに伺う。迎え入れる準備をして楽しみに待つ。GWにはカストリ書房での個展があるので、そっちも楽しみ。
原宿を出て上野に帰る。この日は肌寒かったので鍋物でも食べたいと思い、アパートの上階に住む福ちゃんを夕飯に誘う。ちょうど湯島の「味坊鉄鍋荘」が空いていたのですかさず入る。中国東北地方の料理つまみながらワインを飲みましょう。
ここはコース料理のみ。鍋1種類+前菜5種類(3,500円)か鍋2種類+前菜8種類(5,000円)選べるのだけど、食いしん坊は2種類が絶対おすすめです。ドリンクはワインリストが充実していて、選んだ鍋に合うワインを紹介してもらえます。
トウモロコシのパン「鍋貼」や饅頭を煮汁に浸していただきます。神田~上野エリアの良いところのひとつは味坊系列の料理屋が密集していることで、どこで何食べても外れがないことがすごい。私はたぶんここ数年、広東や四川より、東北地方の料理を食べている気がする。店内の中国全土の地図を見ながら、行ったことのない地域の話を想像でする。ほんと、中国料理は奥が深い。
おなかいっぱいで愉快になったので、湯島で夜遊びしましょう。家まで歩いてすぐなので終電を気にしなくていいのが楽。福ちゃんとはつくばの学部時代からの仲だけど、もう10年ほど同じように夜型生活で飲み食いしている。
数杯飲んで、身体動かして帰ろー!と向かうはカラオケ。食事→酒→カラオケ→酒と、ほんと、10年間やること変わらないね我々。
同じアパートに歩いて帰った。セブンイレブンで赤ワイン買って、我が家でボトル1本空けた。セブンプレミアムのボルドーのおいしさも10年間変わらない。楽しい1日でした。
「喜多屋 浅草別宅」で九州の食と酒を堪能する
平日のまだ明るいうち、業務をそそくさと終えて浅草へ。ロック座?いえいえ今日は違います。棚ぼた夕食会です。先日、麻布十番「可不可」でご一緒した臺さんからお声がかかったのです。セッティングされていた夕食会に急遽欠席者が出たので、穴埋め要員としてお座敷がかかったというわけ。おいしいごはんとお酒が待っているなら、こういう役回りはいつでも大歓迎である。それに舞台が「喜多屋 浅草別宅」と来たら、万障繰り合わせて向かうしかない。
今宵のメンバーとはじめましてを済まし、早速ドリンクをオーダー。キリンさんに囲まれるという人生初めての飲み会、1杯目はハートランドビール。当然である。
「喜多屋」は福岡県八女市の酒蔵で、世界最高峰の競技会「IWC2013」では世界一の称号「チャンピオン・サケ」を受賞した、九州きっての蔵元。浅草別邸では「喜多屋」のラインナップを味わえるうえ、日本酒に合う九州のうまかもんが旬をおさえて立ち並ぶ。キンキンに冷えたビールと、食前酒のトマトジュース日本酒割をグイっと飲み干し、日本酒にいきましょう。
「純米大吟醸 生酒吟のさと」をひとくち。軽やかな味と華やかながらも穏やかな香り、そして生酒特有のフレッシュ感。飲みやすく、食中酒にちょうどいい。ここで白海老の塩辛をチョンと。4月に入り、白海老漁も解禁よのう。まったりとした甘みが日本酒に最高にマッチ。「特別純米酒 喜多屋夢一献」は、福岡県オリジナルの酒米「夢一献」でできている。深いコクと豊かな味わいが特徴で、キュっと冷やして刺身に合わせるも、燗にして煮魚に合わせるもよさそう。
柚子胡椒、すりたてなフレッシュさ。どんな料理にも合うので、お土産にほしいんですけど。お料理もお酒もおいしくって、でもお値段は高すぎない(むしろこの品質なら安いくらい)し、きれいな個室もたくさんあって、店員さんのサービスも気が利いていて(浅草にいるとは信じられないくらい愛想がよい)、ビジネスの集まりでこういうお店は重宝されるだろうなぁと。というか品川にほしいわ・・。
あぁ至福・・でもこの店の本領発揮はここからだった。矢継ぎ早のうまかもんで防御がゆるんだところで最大のボスが訪れた。
たっぷりの肉や魚や野菜の出汁に、喜多屋の大吟醸酒の酒粕をふんだんに練り込み、にんにくもたっぷり入れた極上スープ。ぐらぐらと沸かして、刺しでもいける鶏肉をしゃぶしゃぶ・・ポン酢も何もつけず、そのまま極上スープといただく。これがまた!私がこれまで外食してきた/こさえてきた水炊きは何だったのか。これは間違いなく人生でいちばんうまい水炊きだ。いますぐこの鍋と鶏肉と野菜類を持って逃げて独り占めしたい、そんな想いに駆られたが、大人なのでみんなで食べる。鶏肉の後は野菜や鶏つくねも入れていただきます。興奮のあまり写真撮ってないくらいうまかった。
そしてシメ。お雑炊にしますか、おうどんにしますか、と尋ねる店員さんに「両方!」と答える臺さんは今日イチのイケメンだ。両方食べたい乙女心は満たされた。うどんは細麺の五島うどん。スープの最後の一滴まで飲み干した。
「最初のお通しからもう一回全部食べたいな」食後にもそう思わせるブラボーな店でした。東京にいながら九州にいる気分になるので、九州LOVERとしては通わざるをえない。ご近所さんだし、絶対再訪します。ごちそうさまでした!
六本木ヒルズで蕎麦を食って自然教育園に行く
天気のよい日曜の朝、会社に行く子にはいいことがあります。フジの髙島さんがランチに連れ出してくれました。六本木ヒルズのけやき坂沿いにある「蕎麦前 山都」。もとは上原のお店。
ふだん下町の旧い蕎麦屋に行き慣れているせいか、ガラス張りの明るい空間の蕎麦屋に違和感バリバリ。暗くて視線が気にならない店内だからこそ昼酒が捗るというのに。髙島さんは車ということもあり、「今日は飲みませんよ!」宣言をする。
サワーはアルコール度数5度くらいでしょ、お酒は20度になってからですよ、これはソフトドリンクです・・とお得意の戯れ言を垂れながらノンアルコールビールと乾杯。カリっと揚がった手羽も、シュワシュワ炭酸でいった方がおいしいでしょ。
店内かなりにぎやかで、赤子や若い女性グループが多い蕎麦屋はやっぱり不思議。下町のほこりっぽい薄暗い店内で蕎麦味噌と蕎麦焼酎を啜っている身からするとカルチャーショックと言ってもいい。でも、ま、ここなら若い女性連れて来やすいな。
天気もいいのでちょっとドライブしましょうと目黒へ。人一倍混雑が嫌いな私は、死んでも目黒川へは行かんと言い張り、人気のない方面へ。
行ったことないというので自然教育園へ。我らが国立科学博物館の付属施設。大都市東京の中心部にあって今なお豊かな自然が残る、都会の中のオアシスともいえる貴重な森林緑地。
自然教育園、めちゃ好きなんだけど観光受けはしないだろうな。研究施設ならではのストイックさがとがりまくっている。「フジで自然教育園の1時間特番組んでくださいよ」と絶対かなわないであろう要望。「弊局の視聴者層と合わないかと・・」と苦しい返答。
がっつりしたハイキングを終えて街に戻った。最後お茶でも、と愛宕グリーンヒルズへ。私の行動パターンでは絶対行かないエリア・店ばかりで面白いなぁ。
ひょっとして港区おじさんですか、と疑いたくもなるチョイスである。こういういかにも高級そうな場所に来るとひたすら恐縮する私はパパ活などできるはずがない。下町根性が染みついたおかげで、「へ、へ…全く!いや、しかし港区もなかなか…いえ、実際のところ極めて結構!」とロシア文学の文体を真似た会話しかできなくなる。ああ、赤提灯が恋しい。